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日本共産党文京区議会議員団は、区民のための区政を目指します

〒112-0003 東京都文京区春日1-16-21 文京区議会内

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議会報告Congress report

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2020年文京区議会6月定例議会
代表質問 関川けさ子区議     2020年6月9日

保健所統廃合が対策を遅らせた結果に―感染症対策に万全を
第PCR検査センター設置を―介護利用者等にPCR検査実施を
「自粛と補償はセットで」を貫き、補償措置の強化と継続を/一刻も早い特別給付金の支給を―DV被害者等もれなく支給を
感染症対策に配慮した避難所計画、防災計画に
学校再開後の授業は、過重な負担を避け個々に応じた対応を
20人以下の少人数学級の実現で感染症対策に万全を
保育園感染症対策を強化すること―困窮家庭への経済的支援を
旧元町小学校、元町公園改修は区民要望を取り入れて
B−ぐるの第3路線は区民要望に添うルートに―第4路線の検討を



保健所統廃合が対策を遅らせた結果に―感染症対策に万全を
(関川けさ子区議)
 最初に、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになった方々への心からの哀悼とともに、闘病中の方々にお見舞いを申し上げます。医療従事者をはじめ、社会インフラを支えて頑張っておられる方々に感謝を申し上げます。

 新型コロナウイルス感染拡大は世界保健機関(WHO)がパンデミック宣言を行い、日本でも1万人以上の感染者が出て、緊急事態宣言のもとで外出自粛などの日常生活を余儀なくされてきましたが、ここにきて感染者が減り緊急事態宣言は全国で解除されました。
 しかしこれで新型コロナウイルスが収束したわけではありません。引き続き三密を避け感染拡大を防止し、コロナウイルスの第2波に備えていかなければなりません。この間の対策は、文京区新型インフルエンザ対策行動計画が基本となっていますが、今回の経験の中で、第2波に直ちに生かし備えるべきものは何か、伺います。
 新型コロナ感染拡大防止対策の基本は、「検査と隔離」ですが、日本はクラスター対策を重視してきました。この対策では、感染者との接触者を正確に把握し、感染ルートを追跡し、感染集団を突き止めて封じ込めるために、保健所や衛生研究所といった検査専門機関と高度な検査データが不可欠です。その面から見て文京区の現在の保健衛生行政は、2000年に保健所を保健サービスセンターに、2008年に2つの保健サービスセンターが統合されてしまいました。小石川・本郷保健所が存在した1999年と比べて文京区の人口は約6万人増加していますが、当時と現在の保健衛生部の医師と検査技師、そして保健師の人数はどう推移したのか、また、職員数とそのうち非常勤数は何人か、あわせて伺います。
 また、他自治体との比較が可能な普通決算をベースにして平成30年度の衛生費、とりわけ「保健所費」と区民一人当たりの額、23区での順位はどのようになっているのか伺います。保健所費の増額とともに感染症予算への国庫からの支出金も求めるべきです。併せて伺います。
 1994年に「保健所法」が「地域保健法」と改悪され、保健所の統廃合など、公衆衛生全般の見直しが始まりました。憲法25条に謳われた公衆衛生の増進という国の責務と、地域住民の健康を守る保健所の役割が大きく後退しました。こうした経緯が、感染症から現在の新型コロナに対する政府の不十分な対応につながっているのではないでしょうか、見解を伺います。
 政府の専門家会議の尾身茂氏も国会で、「保健所が大規模な検査をすることを前提にした仕組みになっておらず、人員も削減されてきた」と述べ、新しい感染症の流行に対応する検査体制がとられていなかったと指摘しています。
 区民の安全・安心、いのちと健康を守る行政を進めるためには、幅広い専門性を有する職員のマンパワーが絶対に必要です。感染症係の組織的、人的な抜本的拡充と、今後の万全な感染症対策に取り組むことを求め、伺います。
(区長答弁)
 最初に、新型コロナウイルス感染症に関するご質問にお答えします。
 まず、第2波への備えについてのお尋ねですが、緊急事態宣言が解除された現在は、第2波への対策を行う重要な時期と認識しております。第2波において更に患者が増大する可能性に備え、医療機関と協力し、必要な方にPCR検査が実施できるよう検査体制の整備を進めているところです。
 また、患者の移送については、確実かつ迅速に対応することができるよう、専用の移送用車両と運転手の手配を既に行っております。あわせて、新型コロナウイルス感染症を乗り越えていくために、暮らしや働き方の「新しい日常」を様々な広報手段で周知するとともに、区民の皆様に協力をお願いしてまいります。
 次に、保健衛生部の人員についてのお尋ねですが、平成11年度の職員数は、医師6名、検査技師7名、保健師23名、職員総数は134名で、そのうち非常勤職員は7名でした。
 これに対し、本年度の職員数は、医師2名、検査技師2名、保健師32名、職員総数は150名で、そのうち会計年度任用職員は36名となっております。
 次に、保健所費等についてのお尋ねですが、平成30年度普通会計決算における衛生費は、72億5,958万6千円です。そのうち、保健所費は1億4,889万5千円で、区民一人当たりの額は667円と、23区中2番目に少ない金額となっております。
 保健所費は、各区の保健所の設置や維持管理状況により異なりますが、必要な経費については、毎年度の予算に適切に計上しております。
 また、このたびの新型コロナウイルス感染症対策の経費については、5月補正予算に計上したところです。なお、感染症対策に係る国庫支出金は、これまでも歳入予算として計上しておりますが、新型コロナウイルス感染症対策により増加した経費については、区長会を通じ、国に財政支援を要望しております。
 次に、法改正の影響についてのお尋ねですが、地域保健法における保健所は、健康危機管理の拠点に位置付けられており、現在も、その対応に当たっているところです。
 なお、新型コロナウイルス感染症に係る国の対応は、感染症法に規定されている国の責務に基づいて実施されているものと認識しております。
 次に、感染症対策の人員体制についてのお尋ねですが、このたびの新型コロナウイルス感染症に関しては、感染症対策の業務経験がある職員の流動や、都からの職員派遣といった応援体制等により、第1波による区民への影響を最小限に抑えられたものと認識しております。今後も、組織的な応援体制をとることで、引き続き、感染症対策に取り組んでまいります。
 次に、医療体制の整備についてのお尋ねですが、地域の医療提供体制は、都道府県単位で整備することが基本となるため、都において要求すべきものと認識しております。
なお、PCR検査体制に係る予算については、国の第2次補正予算案に示されております。


第PCR検査センター設置を―介護利用者等にPCR検査実施を
(関川けさ子区議)
 このような背景のもと日本は、PCR検査数があまりにも少ないという実態が続いてきました。日本医師会は、5月13日付けの報告書で、「緊急事態が繰り返し発動され、社会経済が疲弊することを防ぐためにも、医療や介護施設などのハイリスク群を保護しつつ、社会経済活動への参加の指標として、PCR検査や抗体検査を参考にすることが望ましい」とし、「PCR検査は医療と社会経済を維持するための社会的基盤と認識すべきである」と提言しています。そのうえで、今までPCR検査が進まなかった「最大の理由」は、「それらの対策に財源が全く投入されていないため」と指摘しています。国は第1次補正予算でPCR検査の体制整備予算を、まったく含んでいませんでした。医療崩壊を防いでいくためにも、国の第2次補正予算の内容を見て、不足と思われる点を要求すべきと思います。伺います。
 区は、今後の検査数増加に備えるとして、5月18日から医師会に委託してPCR検査センターを立ち上げましたが、1日5件の検査数では不足ではないのでしょうか。更なる検査センターを増やしていくよう求め伺います。
 介護、福祉の利用者や介護施設職員等、集団感染が起こりやすい職場の職員や、必要な人がPCR検査を行えるよう求め伺います。また、発熱外来創設の補助、区としても感染軽症者のためのホテル等の確保を行うよう求め伺います。
 PCR検査と一体に進めなければならないのが新型コロナウイルス感染者の治療、隔離、保護です。1600の病院が加入する全国公私病院連盟の邊見公雄会長は国に緊急財政支援を提出し、「医療機関には、本来財政的、人的ゆとりが必要だがまったくない、この状況下で頑張っている医療機関ほど赤字になる」とし、6月には資金ショートの病院が相次ぐと、訴えています。国に対して、減収分の全額補償を求めていくとともに、病院の多い区として区内4カ所の基幹病院のコロナ患者受け入れによる減収額を月2億円と試算し、減収分の全額助成の方針を打ち出した杉並区のように、コロナ対応病院の減収分と、受診控えで経営悪化が深刻な一般の医療機関への助成を行うよう求め伺います。
 感染リスクにおびえながら懸命に業務を行う介護現場や障害者福祉分野も深刻な実態になっています。全国介護事業所連盟による4月の調査で、1,789カ所の介護事業所の93%が経営への影響を懸念しているとしています。区内介護施設、障害者施設の実態調査を行うとともに、国に対して減収分の補填を行うよう求めるべきです。また、区としても減収分の補填を行うことや、「危険手当」の創設を行うよう求め伺います。
 文京区新型インフルエンザ等対策行動計画で定めた個人防護服等の巣量と、感染症対策の備品等を、区内医療機関、介護施設、障害者施設に配布するよう求め伺います。
 1998年に9,060床あった感染病床は、現在では、1,869症まで減らされてしまいました。コロナ禍で感染症対策の最も重要な役割を担っている都立駒込病院の独法化はやめるよう都に強く求めるとともに、国に対して全国424の一般病院の再編、統合の計画を撤回するよう求めていくべきです。伺います。
(区長答弁)
 次に、PCR検査センター等についてのお尋ねですが、現在、感染者数は減少傾向にありますが、区では、2つの検査センターを設置し、症状があり感染が疑われ、検査が必要であると医師が判断した方については、集団感染リスクの高い介護・福祉施設の利用者や職員等に限らず、適切に検査を受けられる状況です。
 なお、PCR検査については、医療機関での検査体制の継続・充実や、検査センターの更なる設置について医師会等と協議を重ね、第2波に備え、検査体制の整備を進めております。
 次に、軽症者の宿泊療養施設の確保等についてのお尋ねですが、新型コロナウイルス感染症は感染症法上の指定感染症であるとともに、発症時には軽症と思われた症例に肺炎像がみられたり、急激に重症化する症例も少なくありません。そのため、区では、感染症と診断された方は、基本的に入院していただいております。その後、入院先の病院で軽症と診断され、一定の条件を満たした方については、都が用意した医師・看護師常駐の宿泊療養施設に移行することとなります。宿泊療養施設は、都が患者の拡大に応じて、その数を増やすこととなっていることから、区独自で確保する予定はございません。なお、帰国者・接触者外来への補助は、都において実施されております。
 次に、経営が悪化している医療機関への助成についてのお尋ねですが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、経営上の影響を受けている医療機関は、国の持続化給付金の対象になるほか、独立行政法人福祉医療機構による医療貸付や優遇融資の利用が可能です。
 また、国の第2次補正予算案において、感染症の影響により休業又は事業を縮小した医療事業者に対し、資金繰り支援の拡充が示されているため、現在のところ、国に対する補償の要望や、区独自の医療機関への助成は考えておりません。
 次に、福祉サービス事業者への支援についてのお尋ねですが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、区内の介護サービスや障害福祉サービス事業者が大きな影響を受けていることは認識しております。
 区としても、具体的な支援内容等について、現在、検討しているところであり、国に対しても、区長会を通じて、必要な支援を要望してまいります。
 次に、感染症対策の備品等の配付についてのお尋ねですが、個人防護服は、「新型インフルエンザ対策行動計画」において、医療機関などのために備蓄することとしており、約1,300着備蓄しております。今回、新型コロナウイルス感染症対策として、医療機関等へ配付し、活用しているところです。
 また、マスクについては、現在、都が一定数を確保し、区を通じて介護サービス事業者に配付するとともに、消毒用アルコールについても、都において、事業者に対する優先供給が斡旋されています。
 次に、感染症病床についてのお尋ねですが、都立病院の独立行政法人化については、都が策定した「新たな病院運営改革ビジョン」に基づき実施されるものであり、都に中止を求める考えはございません。
 また、病院の再編、統合についても、国が都道府県に対応を求めている状況であるため、区として撤回を求める考えはございません。今後の国や都の取り組みについて注視してまいります。


「自粛と補償はセットで」を貫き、補償措置の強化と継続を/一刻も早い特別給付金の支給を―DV被害者等もれなく支給を
(関川けさ子区議)
 経済対策について伺います。
 アベノミクスと消費税10%増税によって深刻な貧困と格差の拡大に直面している日本経済を襲ったのがコロナ禍です。リーマンショックは、銀行・金融システムの直撃でしたが、新型コロナは生産と消費という実体経済そのものを直撃し、リーマン後より落ち込みは激しく、自粛に伴う保障が全く不十分で、中小企業や労働者から、「これでは国につぶされてしまう」と未曽有の危機に悲鳴の声が広がっています。
 1人一律10万円の特別給付金の支給事業は、住民の窮状に寄り添い間髪入れずに行った自治体がある一方で、わが区の対応はあまりにも遅すぎます。そのうえ、区民により受け取る時期に大きな差が出ることが危惧されます。DVや虐待被害者の実態を考慮し、寄り添った対応を行うとともに、生活保護受給者や障害者の方々にも確実に手元に届くよう支援すべきです。併せて伺います。
 私たちは、この間一貫して「自粛と補償はセットで」と要求してきました。そうした中で、区が行うコロナウイルス感染症拡大防止のための休業や短縮を行った中小企業者への店舗賃料の助成は1回のみであり、緊急事態宣言が長引いたもと、実態とはあまりにも乖離したものと言わなければなりません。これで十分だと考えているのか伺います。
 国の第2次補正予算には業種の制限がなく、最大6か月の家賃助成制度が盛り込まれる予定ですが、支給は6月以降となることも予想され、本気で区内中小事業者の営業を守り抜くという区の決意であれば、3か月分の江戸川区、2か月分の町田市のような対応を行い、途切れることのない家賃助成とすべきです。お答えください。
 企業の倒産に加え、解雇や雇止め等、その見通しが現時点で1万人を超えており、これは氷山の一角であり、さらに深刻な事態が予想されます。国の雇用調整助成金制度の早急な見直しで、働く人たちの雇用を守ることが緊急に求められています。経営基盤の弱い小規模事業主は自助努力だけでは雇用を守り切れません。申請支援として区が社会保険労務士会に申請窓口の代行をしてもらうなどを検討するとともに、国に対しては金額の引き上げとともに手続きの簡素化、条件の改正等を求め、従業員への休業手当の資金調達ができない事業主に対し、申請と同時に給付助成金を即時振り込むよう要望すること。お答え下さい。
 また、国の「持続化給付金」の申請が殺到していると報道されていますが、問題はウェブしか申請を認めないうえ、対象は前年同月比売り上げの50%減という機械的線引きで切り捨てるものです。50%未満でも対象とすること、フリーランスの方々についても申請・審査は、実態に合わせて改善するよう国に求めるべきです。併せてお答えください。
 地方創生臨時交付金が3兆円に引き上げられる計画ですが、これを活用し、国や都の支援策の対象から外された方々などを支援するため、大学生や大学院生への家賃補助や学費の一律半額支援、失業された方を区が臨時に雇用する、また、事業主への支援としてリース料や電気・水道代などの固定費に対する支援策も早急に検討すべきです。伺います。
 国に対し、緊急事態宣言が解除されても保障を終了しないよう求めること。今までの補償も極めて不十分だったわけで、これからも「新たな生活様式」を求める以上、「自粛と保障はセット」であり、抜本的な補償措置の強化と継続の必要性、第2次補正予算の抜本的拡充、消費税減税を求めること。併せてお答え下さい。
 また、区においても9月の第3次補正予算を待つことなく、不十分なものについては早急に対策を行うよう求め、伺います。
(区長答弁)
 次に、経済対策に関するご質問にお答えします。
 まず、特別定額給付金についてのお尋ねですが、現在、区民の皆様に一日でも早く給付できるよう、迅速かつ正確に処理を進めているところです。
 また、DVや虐待の被害者に対しては、心身の状況や生活環境等を踏まえた上で確実に給付できるよう、国からの通知等に基づき丁寧に対応しております。さらに、生活保護受給者や障害者に対しては、関係部署が連携し、申請手続きの補助等の支援策を講じております。
 次に、「中小企業者緊急家賃助成事業」についてのお尋ねですが、本事業は、都の協力金や給付金の対象外で、休業または営業時間を短縮した区内中小企業者を支援するものであり、必要な対応を迅速に行っていると考えております。
 また、国や都の動向を見据え、区独自の新たな支援策について検討しております。
 次に、雇用調整助成金制度をはじめとする国の施策についてのお尋ねですが、雇用調整助成金制度の利用については、社会保険労務士事務所による申請代行や、東京働き方改革推進支援センターで申請の相談を受け付けていることから、区において、申請代行支援を行う考えはございません。
 また、雇用調整助成金や持続化給付金等の各施策の具体的な内容については、国において適切に検討、実施されているものと認識しております。なお、地方創生臨時交付金については、「中小企業者緊急家賃助成事業」及び融資あっせん制度の「新型コロナウイルス対策緊急資金」における利子補給の経費としての活用を考えております。新たな支援策を講じる際は、本区における経済動向を見据え、活用を検討してまいります。
 次に、国への要望についてのお尋ねですが、感染症対策への財政的支援や、地域経済対策等の充実等は、区長会を通じ、国に要望しております。
 なお、消費税等の税制については、国において議論がなされるべきものであり、国に対して意見を申し上げる考えはございません。
 次に、今後の予算対応についてのお尋ねですが、新たな経済対策等のために財源が必要となった場合は、予算の流用により財源を充当することが最も迅速な対応となりますが、大規模な予算措置が必要となるときには、予備費の活用や追加の補正予算により、機動的に対応してまいります。


感染症対策に配慮した避難所計画、防災計画に
(関川けさ子区議)
 今後想定すべき新型コロナ蔓延期の水害・地震等、最悪の複合災害への備えについて伺います。
 東京都立大学の中林一樹名誉教授は今年5月21日、「新型感染症蔓延期における災害時避難対策と復旧・復興の基本体系」という論文の中で、新型コロナ禍との「複合災害時代に突入した」と言っています。
 その中で「新型感染症蔓延期の災害時避難対策」について、これまでの「避難所生活運営ガイドライン」等、従来の避難所運営は全く受け入れられない状況の中で、「分散避難体制」を作ること、また、三密防止策など避難所の感染症対策の充実を図ること、さらに、感染者のための災害時対応策の確立などを提起しています。
 区は、このコロナ禍を受けて、感染症蔓延期の災害対策についての認識とこれまでの計画をどう変えていくのか、伺います。
 新型コロナの下では避難者の距離を2mとると、避難所受入数は現在の4分の1となり、その分在宅等の避難者を増やす必要があります。そのためには、自宅やマンションの耐震強化や、水害が予想される地域の家屋の耐水性向上の対策が必要です。
 この対策のために、耐震性強化の補助対象建物を2000年基準以前の建物まで拡充すること、昨年の台風被害後実施した住宅補修への補助を、地震・水害被害予防のための調査、補修にまで拡充するよう求め、伺います。
 また新型コロナ時の「施設避難」については、内閣府からも「可能な限り多くの避難所の開設を図る」よう「お願い」がありました。私立の学校や大学等、民間企業、ホテル・旅館、神社・お寺など、区内施設をリストアップし、協力を依頼し、協定の締結を急ぎ進めるべきです。区の目標、進捗状況、課題など伺います。
 さらに、備蓄倉庫の拡充と充実が喫緊の課題です。旧東大分院の跡地やお寺等の施設も含め、備蓄倉庫を区内に分散して増設すること、備蓄物資を新型コロナ対応レベルにアップするよう求め、伺います。
 さらに、「避難所運営協議会」を新型コロナ対応型に強化し、拠点避難所や受け入れ定員、増える在宅避難者や他施設避難者を含め対象を拡大すること、避難者の把握や食事支援などの検討・計画化を求め、伺います。
 また、三密を避ける帰宅困難者対策として、区内職場や学校に滞在するための計画作成を要請すること、さらに、コロナ対応策への支援・助成の抜本的強化が図られるよう、国に新型コロナ禍の災害認定を求めるべきですが、伺います。
(区長答弁)
 次に、複合災害に関するご質問にお答えします。
 まず、新型コロナウイルス感染症に伴う災害対策等についてのお尋ねですが、避難所においては、感染拡大を防ぐために、「3つの密」を回避することが重要であると認識しております。
 そこで、感染拡大の防止に向けた取り組みや避難所の滞在スペースのあり方等を示した、避難所運営ガイドライン「新型コロナウイルス感染症対策編」を作成いたしました。このガイドラインを避難所運営協議会等に周知し、適切な避難所運営を図ってまいります。
 次に、耐震性強化や耐水性向上の対策についてのお尋ねですが、建物の耐震化については、引き続き、「耐震改修促進計画」に基づき、国や都の基準を踏まえた上で、助成事業等を行ってまいります。また、水害被害の予防については、「高齢者等住宅修築資金助成制度」を活用してまいります。
 次に、避難施設の確保についてのお尋ねですが、現在、区内の大学や民間施設等と、協定締結に向けた協議を進めております。避難施設を確保するためには、多くの調整が必要となりますが、今後も、活用可能な施設の情報収集等を行い、区の災害対応に資する協定締結に向け、取り組んでまいります。
 次に、備蓄倉庫の拡充等についてのお尋ねですが、新型コロナウイルス感染症に対応するため、避難所に非接触型体温計や消毒液、医療用手袋等を配備いたします。現在のところ、備蓄倉庫の増設は考えておりませんが、既存の備蓄倉庫の定期的な棚卸しや、東京大学インターナショナルビレッジと震災時の備蓄に関する協議を行うなど、備蓄物資の適正な配備等に努めてまいります。
 次に、避難所運営協議会の強化等についてのお尋ねですが、新たに作成した、避難所運営ガイドライン「新型コロナウイルス感染症対策編」を活用し、訓練の実施を促してまいります。
 また、避難者の状況把握や食料の配給等については、「地域防災計画」に従い、適切に行ってまいります。
 次に、帰宅困難者対策等についてのお尋ねですが、現在、事業者に対し、「東京都帰宅困難者対策条例」に基づいた施設内待機に係る計画策定等について、都と連携して啓発を行っております。今後、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策も含め、更なる周知・啓発に努めてまいります。なお、災害救助法等での災害認定を国に要請する考えはございません。


学校再開後の授業は、過重な負担を避け個々に応じた対応を
(関川けさ子区議)
 学校教育について伺います。
 6月から学校と幼稚園が分散登校で再開しました。3か月という前例のない休校中、子どもは先生や友達との生活が奪われ自宅でプリントやオンライン学習に取り組んできました。学校が単に勉強する場でなく子どもの全面的な発達・成長に大きな役割を果たしていることが浮き彫りになっていますが、休校中の子どもの置かれた状況について認識を伺います。
 子どもや保護者から「勉強の遅れが心配」との声や「一気に詰め込みで授業するのも困る」との声が寄せられています。大事なことは遅れを取り戻すことではなく、一人ひとりの現状を理解して、今の子どもの姿からスタートすることではないでしょうか。
 その為には、休校期間中の家庭学習は評価の対象とせず、学校再開後の授業は過重な負担にならないよう、学習指導要領が示す学習内容の「特に重要な学習」への「重点化」で精選した柔軟な教育課程づくりが必要です、合わせて伺います。
 休校中に人との接触が制限されていたことから、仲間との関係性の回復を図れる学校行事は重要である一方、学力テスト等、不要不急の行事は中止すべきです、学校行事についての見解を伺います。
(教育長答弁)
 教育に関するご質問にお答えします。
 はじめに、休校中の子どもの状況に対する認識についてのお尋ねですが、長期間の休校が児童・生徒に与える影響は大きいものと認識しております。
 そのため、臨時登校日や学校連絡日を設けたほか、教員が個別に電話等で連絡し、状況の把握に努めました。
 また、特別な配慮が必要な児童・生徒については、3つの密を避けた環境で、個別に面談等も行いました。さらに、オンライン指導等により児童・生徒の学習機会を確保し、学習意欲を喚起するとともに、生活リズムを整え、学校の再開に向け準備を行ってまいりました。現在、段階的に教育活動を再開しているところですが、児童・生徒の状況を適切に把握し、通常の学校生活にスムーズに移行できるよう配慮してまいります。
 次に、家庭学習の評価と、柔軟な教育課程づくりについてのお尋ねですが、今回の臨時休校期間中の家庭学習を直接成績に反映させることはいたしませんが、家庭学習で行った課題の提出や、補充授業後の小テストなどで、その状況を把握してまいります。
 また、必要に応じて個別の補習などを行い、一人ひとりの学習状況に寄り添った取組を進めてまいります。年間指導計画の見直しにあたっては、学習指導要領に示された教科・領域等の内容を、年度末までにバランスよく指導できるようにしてまいります。
 次に、学校行事についてのお尋ねですが、学校行事は、集団における人と人との触れ合いや、つながりを深めていくうえで大切な教育活動であると認識しております。
 感染症対策に十分留意したうえで、内容を精選し、実施してまいります。


20人以下の少人数学級の実現で感染症対策に万全を
(関川けさ子区議)
 また、40人学級では「物理的距離」は確保できません。20人以下で少人数指導を行うため教室確保や学習支援員、ICTアドバイザー等の教職員確保と共に予算措置を国や都に求め伺います。また、区として30人学級の実施の方針を明確にすると共に当面、区独自に行うことを求め伺います。
 感染再来時の学びを保障する課題と「教育のICT化」を進めることの課題を混同せず、子どもと各学校の実態に即した家庭学習の教材づくりとそれらに有効なICT活用の研究、情報リテラシー教育の充実などを進めることが大事ですが、伺います。同時に、教育格差を生まないために、全ての児童・生徒にタブレットPCとポータブルWi-Fiの支給を求め、伺います。
 学校での感染を防ぐには消毒薬など備品の拡充とともに、教職員がその起点にならないよう学校単位の衛生委員会設置、職員室の「密」解消、教職員の在宅勤務・テレワーク・自宅研修が可能な条件整備、感染リスクが高い養護教諭への特別の対策等が必要です、それぞれ伺います。また、感染拡大防止のためにも更なる長時間勤務の恐れがある変形労働時間制導入は行うべきではありません、伺います。
 子どもの豊かな成長のため新たな取り組みが求められている時です。9月入学の検討ではなく、英知を集めて取り組みを進める必要があります。子どもと共に毎日を過ごす教員と保護者の声や経験・要求を学校活動に生かすよう提案し伺います。
 学校給食費や区立保育園の給食は地元商店を支えてきました。給食中止は大きな打撃です。ある八百屋さんでは「給食中止で売上は5割減、飲食店への卸しは営業自粛の影響で9割減」といいます。前年の粗利の8割は区が補償すべきです、伺います。
(教育長答弁)
 次に、物理的距離や教職員の確保等についてのお尋ねですが、学校の再開にあたっては、実際に教室に机・椅子を並べ、基準となる間隔を目安に、身体的距離についてのシミュレーションを行っております。
 また、定期的な換気、児童・生徒及び教職員のマスク着用、感染リスクの高い教育活動の中止又は延期の検討など、総合的な対策を行っております。これらの対策のほか、各学校では、施設の状況や児童数・生徒数を考慮のうえ、子どもたちの安全・安心を第一に、様々な対策を行っております。
 教員等の確保については、国の第2次補正予算案の中で教員の加配等が検討されておりますので、その動向を注視してまいります。なお、区が独自に教員を採用して学級編成を行うことは、安定的な人材確保や異動・昇任等、人事管理上の課題があるため、30人学級の実施については考えておりません。
 次に、家庭学習とICTの活用及び、情報リテラシー教育についてのお尋ねですが、これまで、各学校では、教科等の指導計画や学習進度、児童・生徒の習熟状況などに合わせ、家庭学習の教材を工夫してまいりました。臨時休校期間中の家庭学習では、従来の紙や冊子等の教材が有効な場面と、動画やオンライン指導が有効な場面とがありました。今後、休校等により家庭学習が必要となった場合には、これらの経験を踏まえ、それぞれのよさを活かした学習を進めてまいります。
 また、ICTを生かした指導方法についての教員研修も、あわせて進めてまいります。
 情報リテラシー教育については、これまでコンピュータの基本的な操作をはじめ、SNSやスマートフォンの利用にともなう情報モラル教育などを進めてまいりましたが、今後は、さらに、動画の視聴やオンライン指導を受ける際に必要となるアプリケーションソフトの扱い方などについても指導を行ってまいります。
 次に、タブレット端末及び、モバイルWi-Fiの支給についてのお尋ねですが、タブレットについては、国が推奨しているGIGAスクール構想の早期実現に向け、1人1台の導入について準備を進めているところです。
 また、モバイルWi-Fiについては、インターネット環境が整っていない家庭に対し、引き続き支援を行ってまいります。
 次に、学校における感染症予防についてのお尋ねですが、消毒薬などの備品については、国の衛生管理マニュアルに従い拡充してまいります。
 また、教職員等を対象に、衛生用品の取扱いを含めた研修を行ってまいります。
 衛生委員会については、教育委員会に「学校安全衛生委員会」を設置しておりますので、学校単位での設置は考えておりません。職員室の感染症対策については、オンラインによる打合せや、広い部屋で適正な距離をとっての会議など、感染予防に努めてまいります。
 在宅勤務等については、外出自粛要請にあわせ臨時休校期間中に実施してまいりましたが、学校再開後の実施は、教育活動への影響から難しいものと考えております。養護教諭を含め、教職員の感染症対策については、区のガイドラインに基づき、適切に行ってまいります。
 なお、変形労働時間制の導入については、都において、令和3年4月1日の施行に向け、令和2年度中の条例制定を予定していると聞いておりますので、その動向を注視するとともに、必要な検討を行ってまいります。
 次に、教員や保護者の声等を学校生活に生かすことについてのお尋ねですが、今回の臨時休校に際しては、保護者や、地域の方などから様々な声をいただいております。
 感染症対策を行いながらの学校再開は、これまでにない新たな発想や、様々な角度からの検討が必要となりますので、教員や保護者、地域の声も参考としながら、安全・安心に十分配慮し進めてまいります。
 最後に、休校に伴う給食納入業者への補償についてのお尋ねですが、3月の食材費については、臨時休校措置により食材購入のキャンセルができなかったため補償いたしました。
 4・5月分の食材費については、緊急事態宣言を受け引き続き休校とし、食材の発注をしていないため、補償の対象とはしておりません。
(区長答弁)
 次に、区立保育園の給食納入業者への補償についてのご質問にお答えします。
 臨時休園に伴う区立保育園の給食の中止については、事前に業者と調整した上で食材の発注を止めており、仕入れによる業者の負担に配慮しております。
 なお、売り上げが減少している商店に対しては、国の持続化給付金や都の協力金等による支援が行われているほか、区としても、融資あっせん制度や家賃助成を実施しております。


保育園感染症対策を強化すること―困窮家庭への経済的支援を
(関川けさ子区議)
 保育について伺います。
 緊急事態宣言が解除され、6月1日から保育園は原則開所、同時に感染拡大防止のため30日までの家庭保育の協力要請が出されました。感染症対策で三密を避けなければいけない状況の中、密にならざるをえない保育の現場では、リスクにさらされながらも対策に心を尽くし、保育に従事されていることに感謝の意を表明したいと思います。
 こうした状況のなか、私立も含めた認可保育園においては、通常どおりの保育委託費が支払われ、保護者については休園期間の保育料の返還が行われますが、認証保育園および認可外保育園との対応にはどのような差があるのか、実態を伺います。
 保育園の感染症予防対策について伺います。認可外保育園も含め、マスクや除菌液などの支給は十分に行われていたのか、区内には園庭がない、窓を開けられないビルの一室の保育園も多い実態があり、そうした園の予防対策はどうしているのか、マスクや消毒液の他にも、エプロン、空気清浄機、体温計なども支援すべきと思うが、伺います。
 緊急事態宣言の最中に新年度が始まりました。今年度の待機児童数と、認可保育園を希望して入れなかった児童数をお答えください。国基準の待機児童だけではなく、隠れ待機児童も含めた待機児童ゼロを目指すべきと考えますが、今後の計画を伺います。
 今回、新規開設園や4月入園の子どもや保護者に対して、どのような配慮がなされていたのか、育休の延長などで職場復帰を遅らせたり、非常勤等で離職に追い込まれる保護者の実態をつかむとともに、どうケアしたのか伺います。今後、新しい生活様式を実践していく中で、保護者たちの働き方も変化せざるをえません。コロナが与えた影響を調査のうえ、子育て支援計画の見直しが必要だと思います、伺います。
 自粛生活が続く中、経済的にも精神的にも追い詰められる多くの保護者がいます。「育児や家事をこなしながらのテレワークは無理」という母親たちの悲鳴も上がっています。子どもの見守りが困難になったこの間、虐待相談対応件数は増加したのか、子どもの安全確認はできていたのか、伺います。区として児童手当の上乗せをし、状況に応じて継続的に支援すること、さらに困窮しているひとり親家庭を含む児童扶養手当、就学援助層への特別給付や支援を強化すべきと思いますが、伺います。コロナ禍の中で妊娠、出産を迎える妊婦への支援の強化、都の補助金を活用した「タクシー券」の配布はすぐに行うべきです。また、女性や子どもをDVや虐待から守るための相談体制の拡充や見守りの強化、シェルターなどの確保を求め、伺います。
(区長答弁)
 次に、保育・子育てに関するご質問にお答えします。
 まず、認可外保育施設における保育料の返還等についてのお尋ねですが、認可外保育施設は、事業者独自の方針により、保育料等の利用に係る費用を徴収している施設であり、区において、保育料の還付等は行っておりません。ただし、認証保育所が、事業者の判断で保護者に保育料の返還等を行う場合は、都の補助制度を活用し、事業者への補助を行ってまいります。
 次に、保育園の感染症予防対策についてのお尋ねですが、認可外保育施設も含め、各施設に対し、感染症対策物品購入費の補助を行ってまいります。
 また、国、都及び区が確保したマスクを各認可保育所・認証保育所に配付しており、認証保育所以外の認可外保育施設には、都から直接送付されております。引き続き、各施設に対し、登園時の体調確認や、保育中・食事中の注意点など、園での活動に応じた衛生管理を丁寧に指導し、感染症予防を図ってまいります。
 次に、本年度の待機児童数についてのお尋ねですが、入園申込者のうち、4月1日現在、認可保育所に入園していない方は340人、国の基準に基づき算出される待機児童数は11人です。
 今後とも、個々の家庭の状況を丁寧に確認してニーズの把握に努め、保育を必要とする方が適切に保育を利用できるよう、私立認可保育所の整備を中心に待機児童対策を進めてまいります。
 次に、新規開設園及び4月入園者への配慮についてのお尋ねですが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、保護者の方には4月の初登園前から、登園を控えていただく等のご協力をお願いしてまいりました。そのため、基本保育料の日割り還付や、育児休業からの職場復帰の期限延長など、必要な対応を迅速に決定し、丁寧な周知に努めてきたところです。
 また、感染症に関連して失業・離職した方や、求職活動中の保護者の就職要件についても、期間を延長する対応を行っております。なお、各保育園においては、電話等で保護者や子どもたちの様子を伺う等、家庭での保育が長引くなか、少しでも不安を払拭できるよう、対応してきたところです。
 次に、子育て支援計画の見直しについてのお尋ねですが、本計画については、年少人口の推移などの各種基礎データをもとに、毎年度、ニーズ量の再算定を行っております。
 子育て家庭の生活様式や働き方の変化を注視し、今後の保育ニーズの的確な把握に努め、計画の見直しも含め、適宜対応してまいります。
 次に、児童虐待や子どもの安全確認についてのお尋ねですが、緊急事態宣言に伴い、面接や訪問の実施が難しくなったことから、子ども家庭支援センターでは、支援の必要性が高まった家庭に対し、電話による状況確認や育児相談を行うとともに、子どもが通う幼稚園、保育園、小中学校等と連携することにより、安全確認を行ってまいりました。
 児童虐待相談対応の件数は、3月が390件、4月が386件、5月が411件となっております。なお、児童への虐待は、複合的な要因が重なり発生することから、新型コロナウイルス感染症に起因しているケースかどうかを把握することは困難です。
 次に、区独自の手当や給付等の支援についてのお尋ねですが、経済的に困窮する子育て世帯に対する区独自の支援については、子ども宅食プロジェクトを活用した緊急支援を実施したところです。
 今後の更なる支援については、国及び都の補正予算による追加支援も踏まえ、公平性に配慮しながら検討してまいります。
 次に、妊婦へのタクシー券の配付についてのお尋ねですが、新型コロナウイルス感染症予防として、タクシーでの移動にも使用できる1万円相当の子ども商品券を、育児パッケージとして、6月下旬より追加配付する予定です。
 次に、DVや虐待の相談体制の拡充等についてのお尋ねですが、先程ご答弁申し上げたとおり、緊急事態宣言下の非常事態においては、関係機関と連携して児童の安全確認に努めるとともに、DXの対応に努めてまいりました。今後は、SNSによる相談を新たに開設するなど、相談体制の拡充を図ってまいります。また、DVによる女性の緊急一時保護については、相談内容や状況に応じて、引き続き適切に対応してまいります。


旧元町小学校、元町公園改修は区民要望を取り入れて
(関川けさ子区議)
 旧元町小学校、元町公園の改修について伺います。
 2018年旧元町小学校の保全・有効活用整備方針が出され、今年度の予算に、建物一部除去、保全施設整備工事等が計上されました。
 整備方針では、東側校舎は保存し、西側校舎・体育館部分と北側校舎部分は、建て替えによる整備を行うことになっています。計画によると、今回の計画の最大の特徴である旧元町小学校と公園の一体性が、旧校庭を認定子ども園の園庭として使っているため、閉鎖的な利用にならざるをえない計画になっています。子供たちの安全を考慮しながら旧小学校と公園の一体性を担保できるように変更できないか。パブリックスクエアと公園との本格的な一体的整備ができないか併せて伺います。
 また、地下体育館は区民が希望する時に使えるようにすること。元町公園は復元的改修をすることを求めるとともに、東側保存棟と一緒に文化財にすることを求め、併せて伺います。コロナウイルス感染対策を行って説明会を行うよう求め伺います。
(区長答弁)
 次に、旧元町小学校の整備と元町公園との一体的活用事業についてのご質問にお答えします。
 本事業については、整備方針に基づき、校庭と元町公園とが空間的に連続し、一体的な屋外空間を形成している特徴など、その歴史性のある構成を継承しつつ、整備を進めてまいります。
 議員ご指摘の施設の利用については、整備・運営事業者からの提案内容を踏まえて、検討してまいります。
 また、元町公園の整備については、地域住民等のご意見も伺いながら、公園内の特徴的な意匠を残し、安全性を高め、魅力ある公園としてまいります。なお、文化財登録については、必要な改修等を行った後、慎重に検討してまいります。
 地域への説明については、適切な感染予防対策等を講じた上で行ってまいります。


B−ぐるの第3路線は区民要望に添うルートに―第4路線の検討を
(関川けさ子区議)
 B−ぐるの第3路線について伺います。
 2021年に本郷・湯島地域にB−グルの第3路線が開通することになっています。バス会社はどこが選定されたのか、また、走行ルートについてはどこまで検討が進んでいるのか伺います。私は、昨年の6月、区に本郷・湯島地域に「B−グルの実現を求める会」の皆さんと通院、買い物等区民要望を反映したルート案になるよう申し入れました。会の要望も参考にしていただくとともに、さらに、区民からの要望をを聞き、ルート案に反映するよう求め伺います。また、B−ぐるの第4路線も検討するよう求め伺います。
(区長答弁)
 最後に、Bーぐるについてのご質問にお答えします。
 Bーぐる第三路線については、本年3月にプロポーザル方式により運行事業者を公募し、日立自動車交通株式会社を選定いたしました。
 走行ルートについては、選定された運行事業者の提案内容や本区におけるコミュニティバス事業の考え方を踏まえ、現在、各関係機関と協議・調整を行っているところです。今後、走行ルート案が固まりましたら、対象地域における住民説明会を実施し、地域の意見を伺い、具体的なバス停の位置等、可能な範囲で運行事業者と調整を図ってまいります。
 なお、第三路線運行開始後の公共交通不便地域への対応等については、社会情勢や交通システムの進展等を踏まえた上で、都市部における多様な公共交通手段の可能性について、研究してまいります。




都バス車庫跡地活用

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