本文へスキップ

日本共産党文京区議会議員団は、区民のための区政を目指します

〒112-0003 東京都文京区春日1-16-21 文京区議会内

TEL.03-5803-1317

議会報告Congress report

PAGE TOP

2018年文京区議会2月定例議会
一般質問 いたくら美千代区議    2018年2月14日

公募期限が迫る都バス大塚車庫跡地に保育園、特養ホームを/都バス大塚車庫跡地にB−ぐるの車庫基地を
小日向2丁目旧財務省宿舎跡地の活用計画を明らかに
国民の生存権を保障する生活保護制度に
国保の都道府県化、都の十分な財政支援で値上げ押さえて
後期高齢者医療保険料は余剰金活用で引き下げを
国道17号線の無電柱化に伴う街路樹への対応は住民意見尊重を
自転車専用レーンなど走行ネットワーク化について
春日・後楽園駅前再開発建物に育成室も設置を
移転した音羽地域活動センターは早急に改善策を


◎公募期限が迫る都バス大塚車庫跡地に保育園、特養ホームを/都バス大塚車庫跡地にB−ぐるの車庫基地を
(いたくら美千代区議)
 都バス大塚支所跡地は、今年度が事業者公募とされ、その期日が迫っています。一方、現地の埋蔵文化財調査は昨年12月末までとされていましたが、現在も行われており、案内板では今年の3月30日までと期間が延長されました。現時点の状況について東京都からどのような説明を受けているのか、また公募日程に変更はないのか、まず伺います。
 利活用について、日本郵政が郵便局の移転の協議を行っていることが明らかになっているのに、都と区の協議経過が明らかにされていないことは異常だといわなければなりません。
 保育園待機児解消と特養ホーム待機者の解消、公営住宅整備など福祉活用を求める請願が2度にわたり採択された重みをしっかり受け止めて誠実に協議を行い、到達点を区民と議会に明らかにすることを求めます。お答えください。
 都交通局が、巣鴨駅直近にある巣鴨営業所9694.73uのうち白山通りに面した1190.53uの定期借地権者募集を開始したのが2013年6月で、賃借人をアパホテルグループと決定したのは同年11月6日でした。都交通局は公募の趣旨で「交通局は、公営企業として、公営企業の経済性を発揮しつつ、同時にその本来の目的である公共の福祉を増進することに努めています」としていますが、地域への協力目的の条件では、郵便局をテナントして入居させることのみで、遊興施設などを除き使用目的に縛りはなく、何に使ってもよいという条件でした。アパホテルグループが一番高い値段で決定されたことに、豊島区議会では当時大きな驚きの声が上がったと聞いています。よもやそのような交渉が進められてはいまいかという大きな懸念が生じてきました。
 アパグループのHPでは「全国のホテル・マンション用地、売りホテル情報募集」の内容で、「主要ターミナル駅から徒歩3分圏内、ホテル&マンション複合開発が可能な大型駅前案件は積極的に検討します」「借地期間30年以上、長期間安定収入をご提案いたします」と記載されており、懸念は増幅していますが、区は昨年の予算委員会でのわが党の総括質問の答弁で、「教育機関等が集積し、都市計画上第2種文教地区に指定されている周辺環境に配慮したものとなるよう引き続き都交通局と協議する」と答弁していますから、その発言に違うことなく、都民の貴重な財産を区民の福祉・くらしの安心のための施設に活用できるよう区としてあらためて東京都に申し入れるよう強く求めます。お答えください。
 7246uという区内最大の都有地を区民のために有効に使うことを考慮するなら、先に述べた福祉施設とともに、B−ぐるの車庫基地にすること提案します。現在、車庫は千代田区等のコミュニティバスなどとともに足立区綾瀬にあり、始発の1時間以上前までに車庫出しし、終バス後も同様な時間がかかることから、その時間を大幅に短縮できれば、もっと効率的運用を図ることができます。日立自動車との合意が得られたなら、B−ぐるのターミナル車庫にするために区が借り受けることを提案します。お答えください。
 また、今年度、「B−ぐる運行の分析」が委託されていますが、その分析報告書はいつ公表され、だれがどのように判断するのでしょうか、お答えください。
 真に公共交通不便地域解消というのであれば、地域や議会からの要望が強い、既存路線の双方向運行や肥後細川庭園への路線延長、本郷、湯島、大塚坂下通り、根津、旧中山道などの新路線や運行間隔の短縮、シルバーパスも使えるようにすることを求めます。答弁ください。
(区長答弁)
 最初に、都バス大塚支所跡地の利活用に関するご質問にお答えします。
 まず、事業者公募の時期についてのお尋ねですが、現時点においては、都交通局から、本年度中に公募を開始できるよう準備を進めていると聞いております。
 次に、利活用の協議についてのお尋ねですが、都交通局とは、区議会で採択された請願の内容をしっかりと伝えた上で、福祉インフラの整備を含めて、継続的に協議を行っております。
 協議の結果については、公募要項が公開されたのちに、お示しいたします。
次に、新たな利活用の提案についてのお尋ねですが、当該跡地の活用にあたっては、所有者である都交通局が、公募の条件を定めることとなりますが、区としても、地域活動センターや、図書館サービス機能等のほか、福祉インフラの整備に関する協議を進めてまいりました。
 公募に向け、具体的な協議を進めてきたところであり、ご提案のコミュニティバスのターミナル及び車庫としての活用を、新たに協議に加える考えはございません。
 次に、コミュニティバス「Bーぐる」についてのご質問にお答えします。
現在、既存路線の利用実態、区民の移動や区内の道路・交通状況等に係る各種調査を実施しているところであり、年度内に調査結果を報告書にまとめ、その後、公表する予定です。
 この調査結果を踏まえ、新規路線の開設を含め、利便性向上について、具体的な検討に着手してまいります。
 また、東京都シルバーパス条例施行規則により、地方公共団体から委託等を受けた運行系統は、シルバーパス利用の対象外とされております。


◎小日向2丁目旧財務省宿舎跡地の活用計画を明らかに
(いたくら美千代区議)
 次に小日向2丁目旧財務省宿舎跡地の活用について伺います。
 当該地は、総合福祉センター北側にあり、建物3棟の解体はすでに終了し、埋蔵文化財調査が今年12月29日までの期限で行われています。
この土地について、区は当初、購入して特養ホームを設置する計画でしたが方針転換し、財務省関東財務局から定期借地の手法で民間を誘致することに変更しました。
 敷地は7000u以上あり、斜面地部分を差し引くと活用できる面積は約5000uもあります。区が現在活用を明らかにしているのは特養ホームのみですが、何人規模の施設を想定しているのかお答えください。
 他の特養ホームの面積から勘案すると、土地に大きく余剰が出ると思います。残りの敷地について区長は昨年秋、ある町会関係者に保育園設置の考えがあることを話したと聞いていますが、ぜひその方向で検討することを歓迎するものです。また、区としてこの土地をどのように活用しようと考えているのかお聞かせください。
 地域の方々からは、保育園や公的住宅、住民が憩えるための緑のスペースの確保、また隣接住民の方は、敷地内北側通路を区道にしてほしいなどの要望が出されています。これら地域から出された要望を真摯に受け止め、関東財務局と誠実に交渉することを求めます。見解をお聞かせください。
(区長答弁)
 次に、小日向二丁目旧関東財務局小日向住宅跡地に関するご質問にお答えします。
 まず、特別養護老人ホームについてのお尋ねですが、民間事業者により整備する特別養護老人ホームの規模については、今後具体化していくこととなりますが、各種計画との整合も考慮しながら、事業者が安定的な運営を図れる規模となるよう検討してまいります。
 次に、整備する施設等についてのお尋ねですが、当該敷地については、国が埋蔵文化財調査や崖の補修、地中埋設物の除去等を行い、その後、定期借地による貸付けに向けた準備が進められることとなっております。
 予定している特別養護老人ホーム以外の活用については、擁壁や接道の状況等を踏まえて、建築可能な建物の規模等を確定したのち、近隣施設等の状況も考慮しながら、総合的に検討してまいります。なお、施設整備にあたっては、地域住民の声を丁寧に聴いてまいります。


◎国民の生存権を保障する生活保護制度に
(いたくら美千代区議)
 次に、政府は、生活保護基準を2013年度の引き下げに続き、最大5%削減する方針を決めました。昨年末、市民団体が行った「生活保護緊急ホットライン」では、「食事が削られている」「入浴回数が月1回になっている」「真冬に灯油が買えず肺炎になった」などの深刻な実態が明らかになっています。さらなる削減方針に対して「死んでくれといわれているようだ」との痛切な訴えが出されています。
 政府は生活保護基準引き下げの理由として、「生活保護を利用していない低所得世帯の生活水準が下がった」としていますが、これはアベノミクスの失敗によるものといわなければなりません。憲法25条に明記された国民の生存権を保障することこそ国の責任です。生活保護削減方針を撤回し、2013年の削減前の水準に戻すことを国に求めていくべきです。伺います。
 生活保護の基準引き下げは、住民税、保育料、介護保険料等47項目もの広範な国民の暮らしに重大な影響を与えることになりますが、どれだけの区民に影響が出るのか、影響が出ないよう特別の措置をとるべきです。併せて伺います。区は、生活保護の方の入浴券をいち早く削減しましたが、「都区財政調整交付金」では算定されており、これは必要と認められていることであり、ただちに復活すべきです。答弁を求めます。
 次に、区内在住の方から、2007年から都の「難病医療費助成制度」を受けていましたが、2年前に初めて、自分には当初から区の手当の受給資格もあることを知り、そこで2007年にさかのぼって支給してほしいと手続きを申請しましたが「条例で申請月から支給すると決まっている」と断られたという相談が私たち区議団にありました。資格がありながら受給できなかった8年9か月分は、162万7500円にもなります。なぜこのようなことが起きたのか、ことは重大です。1年に1度の都の医療費助成の更新時には、診断書や所得証明書などを区に提出しなければなりませんが、このような機会があったにも関わらずなぜ今日のような事態になったのか伺います。
 現在、難病医療助成を受けている方の中で、手当の対象となっているのは何人ですか、漏れている人はいないのか伺います。そして、難病医療費助成の申請時、更新時等に区の手当もあることをきちんと周知することを求めて伺います。
(区長答弁)
 次に、生活保護に関するご質問にお答えします。
まず、基準の見直しについてのお尋ねですが、国の社会保障審議会において、前回の改定について検証した結果、生活保護基準は一般低所得世帯の消費水準とおおむね均衡していることが確認されましたが、級地や加算において乖離(かいり)があったことから、今回その見直しがされたものです。
 生活保護基準の見直しは、国において十分に検証、検討された結果であり、その撤回を求める考えはございません。
 次に、基準の見直しによる影響等についてのお尋ねですが、生活保護基準の見直しに係る影響は、多岐にわたるため、一概に把握することは困難です。
国では、生活保護基準額が減額となる場合に、それぞれの制度の趣旨や目的、実態を考慮しながら、できる限り、その影響が及ばないよう対応することを基本的な考え方としており、区においても、この考え方を踏まえ、対応を検討してまいります。
 次に、生活保護受給世帯に対する入浴券の配付についてのお尋ねですが、生活扶助費には、入浴に掛かる経費も含まれていることから、入浴券配付事業を再開する考えはございません。
 次に、心身障害者等福祉手当についてのご質問にお答えします。
本手当は、受給される方の生活支援の一環として支給するものであり、心身障害者等福祉手当条例では、災害でやむを得ない場合等を除いて、支払始期は遡及しないものと規定されております。
 また、受給者からの申請に基づく手続きであるため、勧奨は行っておりませんが、難病医療費助成の申請時にチラシを配付し、本手当の周知を行っております。昨年度末において、難病医療費助成を受けている1,852人のうち694人が本手当を受給しており、今後は、難病医療費助成の更新手続きの際にも、周知に努めてまいります。


◎国保の都道府県化、都の十分な財政支援で値上げ押さえて
(いたくら美千代区議)
 次に、今年4月からの国保制度の都道府県化にあたり、東京都は納付金及び標準保険料率の算定方法などを盛り込んだ国保運営方針案を都国民健康保険運営協議会に諮問し、同日答申を受けました。
 国の2018年度の仮係数をもとにした本年度の法定外繰り入れ前の国保料は、都民1人あたり15万2511円となり、2016年度法定外繰り入れ後と比較して約3万4千円もの値上げになっています。同じく来年度の標準保険料率(2方式)によると、例えば新宿区における保険料の試算では、年金収入300万円の65歳以上の1人暮らしの高齢者の場合、2017年度18万8121円が、来年度には23万8082円と約5万円もの値上げになります。
 特別区において国保料は17年連続で値上げされ、今でも高くて払えない国保料が、さらに大幅に引き上がることになれば、被保険者にとって負担能力の限界をはるかに超え、一層深刻な事態を招きかねません。
 東京都は、各自治体の納付金額や標準保険料率を各通知するとしていますが、すべてを住民と議会に明らかにし、さらに、どれだけの負担になるのか、具体的なモデルケースでの試算を明らかにすることを求め伺います。また、区として国保料を引き下げるため、今後も一般財源から国保会計への法定外繰り入れを継続するよう求め伺います。
 東京都は都道府県化にあたり、6年間にわたり都独自の財政支援を行うことを明らかにしました。来年度については14億円の支援を行い、2年目以降も11億円から17億円の範囲で支援額を推計しています。しかし、この独自支援は、保険料負担抑制のための法定外繰り入れを6年間で解消するための激変緩和であり、毎年保険料の値上げが行われること、7年目には法定外繰り入れも激変緩和もなくなることが前提です。値上げさせないために、更なる継続的な財政支援を都に求めていくべきです。伺います。
(区長答弁)
 次に、国民健康保険に関するご質問にお答えします。
 まず、本区の納付金額や標準保険料率についてのお尋ねですが、納付金額は、約68億9,600万円となり、標準保険料率は、基礎分と後期高齢者支援金分で所得割が9.94%、均等割が56,434円に、介護納付金分で所得割が2.04%、均等割が15,215円となっております。
 また、モデルケースについては、現在、特別区で協議している平成30年度の統一保険料が決まり次第、お示しできるものと考えております。
 次に、法定外繰入れについてのお尋ねですが、法定外繰入れについては、計画的・段階的な解消が求められておりますが、保険料に与える影響が大きいことから、特別区での協議を踏まえ、検討してまいります。
 次に、都による財政支援についてのお尋ねですが、ご案内のとおり、都は30年度から、新たに6年間の独自の財政支援を区市町村に対して行うこととしました。そのことも踏まえ、激変緩和措置や低所得者に対する保険料負担軽減策等に関する都への要望については、今後、区長会で検討していくべきものと考えております。


◎後期高齢者医療保険料は余剰金活用で引き下げを
(いたくら美千代区議)
 次に後期高齢者医療制度について伺います。
 昨年12月1日、今後の保険料について、東京都後期高齢者医療広域連合は、保険料負担軽減の4項目の特別対策や余剰金150億円の投入などを踏まえたうえで、現行1人あたり年間9万5492円から9万8621円とし、3129円の値上げの「算定案」を示しました。このような連続的な保険料の値上げは、少ない年金収入に頼る高齢者の家計を直撃し、多くの滞納者を生み出し、短期証の発行や資産の差し押さえなどの事態をもたらしています。
 来年度からの保険料については、可能な限り更なる余剰金の活用とともに、東京都後期高齢者医療財政安定化基金の活用を行い、値上げせず引き下げることを広域連合に求めていくべきです。伺います。また、後期高齢者の保険料負担軽減のため、東京都に対して独自の支援を求め、伺います。
 安倍政権は「高齢化などを口実に後期高齢者の窓口負担を、現行の1割から2割負担に引き上げようとしています。75歳以上の所得(2015年)は、1人当たり82万8千円にすぎず、所得ゼロの人は全体の53、2%を占めます。75歳以上の窓口負担の2割への引き上げはやめるよう国に求めていくべきです。伺います。
(区長答弁)
 次に、後期高齢者医療制度についてのご質問にお答えします。
 平成30年度及び31年度の一人当たりの平均保険料額は、保険料負担軽減のための特別対策や剰余金180億円の投入などを踏まえ、年間97,127円となり、現行と比較し1,635円の増額にとどまりました。
 このような状況から、更なる保険料抑制のために財政安定化基金の投入は行わず、基金の本来の設置目的である、急激な医療費の上昇などに備えて留保することとしました。そのため、広域連合に対して保険料の引下げや、都に対して独自の支援を求める考えはございません。
 なお、公費負担及び窓口負担のあり方については、社会保障制度改革全体の中で、引き続き議論されるべきものと認識しております。


◎国道17号線の無電柱化に伴う街路樹への対応は住民意見尊重を
(いたくら美千代区議)
 次に、無電柱化事業に関して伺います。
 現在、巻石通りや日医大前の区道、国道17号線で無電柱化事業が進められています。安全で歩きやすい歩道の整備に向け区の役割は重要です。国会では無電柱化について、国土交通大臣が山添拓参院議員に対し「地元住民との十分な合意形成」を図り「景観への影響を必要最小限」にする手法が必要だと答弁しています。
 こうした中、昨年12月私たち区議団に「東洋大前の銀杏6本に“12月中旬に撤去します”と貼り出されているが、知っていますか?伐採しないで」と電話があり、早速国土交通省や東京国道事務所に説明を求めたところ、国道17号線の無電柱化に伴う歩道地下への電線共同溝建設工事のために、工事が行われる区間での最初の街路樹の伐採計画だったことがわかりました。国交省は「大原地区で3回、向丘地区で5回の説明会を行った」と言いますが、周知は道路沿道の建物にチラシを配布しただけでした。そこで、日本共産党文京区議団と福手ゆう子事務所は旧中山道・国道17号線沿線で無電柱化に伴う街路樹伐採について緊急アンケートを行っています。
 白山上から千石までの区間には約130本の銀杏が成長し、夏には木陰を提供するなど大事な緑地となっていますが、先に述べた方法で「地元住民との十分な合意形成」に至っているのか疑問です。また、住民説明会は区や町会の掲示板にも掲示するなどの改善を国に求めるべきですが、それぞれ区の見解を伺います。また、区は12月に銀杏6本が伐採される計画があることを知ったのはいつなのか、伺います。
 国道事務所が実施した説明会について、作家の森まゆみさんは、昨年10月3日付の東京新聞で、「一方的な説明で協議になっていない」「無電柱化に反対ではない。しかし電柱をなくす代わりに狭い歩道に変電設備がおかれ、工事のためにハナミズキの並木が切られるのは困る」と述べています。東大農学部前から白山上の区間には110本のハナミズキが育ち、桜の散った後の4月後半から、薄いピンク色の花を咲かせ憩いの空間となります。
 私たちは国道事務所から、2月上旬に本郷税務署付近の22本のハナミズキを練馬区北町の道路予定地に移植する工事に着手し、4、5年後に歩道を整備する際に「植え直す」と聞きましたが、移植の成功率はうまくいって「6割強」との指摘もあります。区は国道事務所が移植するとしている練馬区北町の街路樹の生育環境や移植の成功率について国に確認しているのでしょうか、伺います。
 文京区環境基本計画では基本目標に「自然と共に暮らし、歴史・文化の息吹を大切に受け継ぐまち」を掲げ、課題として「まちなかの街路樹や民有地を含む総合的な緑を守り、作ることが必要」としています。文京区には、道路管理者が国・都であるに関わらず、無電柱化事業に伴う街路樹への影響について、住民合意の形成と景観への影響を最小限にするための役割があるのではないでしょうか、伺います。
(区長答弁)
 次に、無電柱化事業についてのご質問にお答えします。
 国道17号線の無電柱化事業については、国から事業概要等の説明を受けましたが、街路樹の伐採本数や移植の成功率などの詳細な説明は受けておりません。
 今後、工事の詳細な内容を確認する中で、樹木の伐採や移植を可能な限り少なくするよう、国に働きかけてまいります。また、説明会等、住民への周知についても、丁寧な対応を要望してまいります。
 現在、「環境基本計画」に基づき、都市の健全な発展と生物多様性の再生をバランスよく持続することを目指した「(仮称)生物多様性地域戦略」の策定に向け検討を行っているところであり、環境保全の面からも、国や都を含む事業者に対して、区の考え方を示してまいります。


◎自転車専用レーンなど走行ネットワーク化について
(いたくら美千代区議)
 次に、白山通りの自転車走行空間の整備について伺います。
 白山通りを管理する東京都は、平成 31年度までに春日町交差点から千石までの区間で、車道の左端に春日通りや国道17号線のような道路の左端を塗装する視覚的分離で自転車走行空間を整備するとしています。しかし、この方法では自動車が荷下ろしなどで停車した時に、自転車利用者は自動車が時速60キロ近い速度で走る車線に出ることになり安全とは言えません。区長も昨年6月の本会議で「レーン上の自動車の駐停車が課題」とし「ポストコーン設置等、様々な安全対策を要望」した経緯があるとし(2017.6/8本会議 松下質問への答弁)、何らかの物理的分離が交通安全の確保のために必要、との認識を示していましたが、今でも同様の考えなのか、伺います。
 東京都や警視庁は道路交通法が自動車の停車位置について道路の左端と定めていますが、道路交通法48条は「車両は道路標識等により停車又は駐車の方法が指定されているときは前条の規定に係わらず、当該方法によって停車し、又は駐車しなければならない」としています。白山通りは車道が広く、物理的に自転車専用レーンの安全確保ができる条件を持っています。あらゆる条件を駆使して自転車走行空間と安全確保を両立できる整備計画を作るためこの特例を活用して、自転車走行空間の右側に停車位置を指定し、自転車走行の安全を確保するよう提案し、伺います。
(区長答弁)
 次に、自転車走行空間の整備についてのご質問にお答えします。
 白山通りの自転車走行空間の整備にあたっては、自転車専用道の整備を要望してまいりましたが、地下鉄等地下構造物の関係から、現状の自転車専用レーンの整備になったと聞いております。
 また、レーン上の自動車の駐停車は以前から課題となっており、ポストコーンの設置など、その改善を要望しておりますが、道路管理者と交通管理者の協議の結果、現状の形態になったと聞いております。


◎春日・後楽園駅前再開発建物に育成室も設置を
(いたくら美千代区議)
 春日・後楽園駅前市街地再開発について伺います。
 この再開発計画では、平成28年3月の工事着工を目前にした1月8日に持ち回り庁議で区補助金を100億円増額し165億円にする区長決済がされ、国の補助金とあわせ総額273億円の補助事業となりました。その同じ平成28年1月8日に、平成27年度の区補助金の申請がなされています。また、施工者選定では入札率が3街区合わせた予定価格に対し99.79%だった工事入札に区職員が立ち会っていることなどから見ても、実態は区が推進している「公共的事業」であることが改めて浮き彫りになっています。
 区の責任で、すでに明らかになっている保育園誘致の計画は最低でも定員100人以上の認可保育園が設置されるようにすべきです、伺います。また、700戸を超える住宅が入る計画である以上、保育園だけでなく育成室の整備も必要であり、育成室の整備が再開発エリア内の南街区・北街区で実現されるよう区として再開発組合を指導するべきです、伺います。
(区長答弁)
 次に、春日・後楽園駅前地区市街地再開発事業についてのご質問にお答えします。
 本事業は、都市再開発法に基づき、再開発組合が施行者として進めている事業です。
 現在、再開発組合において、子育て支援施設など、区から提示した内容も含め、公益性のある施設の導入について検討を進めていると聞いております。区としても、引き続き公益性の向上を求めてまいります。


◎移転した音羽地域活動センターは早急に改善策を
(いたくら美千代区議)
 最後に、音羽地域活動センターは、目白台3丁目から旧音羽福祉センター跡地に建設された老人保健施設「音羽えびすの郷」の運営法人に土地を貸し付けて合築し、その1,2階部分を区分所有し移転しました。
 昨年12月3日の開所式終了後廊下に出ると、「なんだか薄暗い」との声が出され、その後に利用された複数の方々からも同様の声や、「階段を上がると部屋での会話が聞こえる」、「パーティションで仕切られた隣の部屋の声が筒抜けだ」、「事務室がカーテンで覆われていて、音羽通りから見えない」「トイレが使いにくい」などに加え、私が見たのは西側の老健用の機械式駐車場の水はけが悪くいつまでも雨水が溜まっていました。
 また、1月29日私たち区議団で改めて視察したところ、2階の男女トイレとも間仕切りが天井まで届いていないことも判明しました。本来歓迎されるべき新しい施設に様々な不具合が噴出していますが、それ以外区民からはどのような「苦情」が寄せられているのでしょうか。新しい施設がなぜこんなことになってしまったのでしょうか、原因がどこにあるのかお答えください。
 設計・内装・設備等について区はどのように関与してきたのか、しなかったのか、経緯やその後の対応はどうか、また改善に関わる費用負担をどうするのか、これから作る区の施設がこのような事態を招かないための教訓をどう得たのか、また改善策について、伺います。
 貸室が3部屋できましたが、総合福祉センターを体操等で使用するグループが部屋を確保できず、音羽地活を利用することも増えてきて、希望する曜日や時間が取れないといった声が聞こえてきます。町会等が無料で使用できる「打ち合わせ室」を、予約がない空き時間を貸室として活用できるよう検討することを求めます。伺います。
(区長答弁)
 最後に、音羽地域活動センターについてのご質問にお答えします。
 利用者からは、旧音羽地域活動センターと比較し、会議室も広く、部屋数も増え、活動の幅も広がる等の声を多くいただいており、施設の不具合に関する大きな苦情は寄せられておりません。
 本施設の建設にあたっては、地域の方々や利用者への説明等を行い、工事を進めてまいりました。
 また、介護老人保健施設運営事業者及び建設業者等との定例打合せ会等を通じ、施設の運営に関わる諸基準を十分に満たすよう、設計と施工内容について協議と確認をしてきました。
 初期段階における一部の施行上の瑕疵(かし)については、今後、建設業者等の負担で改善を行ってまいります。
 なお、地域活動センターの打合せ室の有効活用を図る観点から、現在、利用基準等を検討しているところです。



都バス車庫跡地活用

info.情報

日本共産党文京区議会議員団

〒112-0003
東京都文京区春日1-16-21
        文京区議会内
TEL.03-5803-1317
FAX.03-3811-3197