2002年区議会第一回定例会


日本共産党区議団質問

日本共産党区議団の一般質問

質問者 国府田久美子 議員


日本共産党区議団の代表質問

質問者 小林 進 議員

提出議案等
議員提出議案第一号、文京区介護保険料の助成に関する条例、及び議員提出議案第二号、文京区介護保険訪問介護等に係る利用料の助成に関する条例 本会議での提案理由説明

提案者 大村 淳 議員

議員提出議案第三号
東京都文京区議会議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例







二〇〇二年区議会第一回定例会での一般質問

質問者 国府田久美子 議員


 私は、日本共産党文京区議団の一般質問として、学校完全週五日制と新学習指導要領について、学校給食の民間委託について、都バス・地下鉄バリアフリーについて、不況にあえぐ中小企業の融資について、区長ならびに教育長に質問いたします。

 四月から実施される新学習指導要領と学校完全週五日制の実施により、教師や父母の中で子どもの学力低下が心配され、また仕事をもつ父母や各家庭の状況によっては土曜日の過ごし方で、さまざまな心配が出されています。同時に、土曜、日曜日ともに放置される子どもたちのことが懸念されています。今まさに、親たちの不安はピークに達しています。
 こうした不安にたいし、文部科学省は一月十七日、二〇〇二アピール『学びのすすめ』を出しました。それは学習のつまずきのある子どもに対しては「繰り返し指導」の対応にとどまる一方で、理解の進む子どもには特別な教育を強調し、新たな詰め込みと選別、競争の教育を強化しかねない内容を持つものとなっています。そして、朝の読書や英検、漢字検定などの目標を立てさせるとか、宿題や課題を子どもに与えることまで細かく要請しています。『日本教育新聞』でも、この文部科学省のアピールについて「教員の裁量である補習や宿題の推進を国が示すのは極めて異例」と論評しているほどです。
 さらに、採択されたばかりの教科書の内容では不十分と判断し、次回の検定からは発展的な内容記述を可能とするなど、自ら決めた新学習指導要領を実施前に否定する右往左往ぶりで、文部科学省自ら、その欠陥を事実上認めたものになっています。
 文部科学省は五日制の実施にあたって、全国の学習塾・大手進学塾を集め、「受け皿」作りへの協力を求め、キャンプなど自然体験、スポーツ、理科の実験、文化体験等のメニューを依頼しました。五日制で懸念された更なる塾通い、そして、家庭の経済状況が育ちの差になってしまうという不安が、現実のものになりつつあるのです。
 そこで伺います。
 第一に、この大きな変化に際し、各学校で完全五日制実施と新しい指導要領、授業時数などについて父母に説明するとともに、父母代表、教職員代表、生徒代表による三者協議会や、子どもも参加する学校運営協議会を開催するなどして、父母共同・子ども参加の学校づくりをしていくことが、今こそ必要となっています。教育委員会としても、父母の不安・要望に積極的に応えるためにどのような方策を考えているのか、お答えください。
 第二に、経済的な理由により、学力や育ちの格差を拡大していく新たな事態を見過ごすことは許されず、どの子どもにも平等な機会が与えられるべきであり、行政がその責務を負うと考えますが、教育長の決意をお聞かせください。
 第三に、NPOによる地域の「受け皿」づくりが期待されていますが、具体的にはどのような内容になるのでしょうか。また法人格をもたないサークルや団体の活動にたいしても、文京区として援助しバックアップしていく方策を整えていくべきと考えますが、いかがでしょうか。
 第四に、PTAや地域、子どもたちの自主的な活動にたいして、校庭や体育館・図書室・コンピュータールーム・家庭科室などの無料開放など、ハード面での「受け皿」体制作りも整備されなければなりません。いかがお考えでしょうか。また、このことを具体化していくうえで、解決すべき問題はどのようなことがあるのか、あわせてお聞かせください。
 最後に、五日制に移行する上で教育センターの更なる有効な活用が期待されるところであります。教育センターを図書館のように土日開館にし、五日制に即した利用を図られたいと考えますが、いかがでしょうか。
さらに、教育センター事業の見直しにあたっての移動教室廃止に見合う、新事業の展開が待たれます。抽選で参加できない児童生徒の多いメニューについては、さらに拡充するよう求めます。また、理科実験等の各学校への出前講座も十四年度から実施すべきです。いかがでしょうか。

答弁《教育長》
 教育に関するご質問にお答えいたします。
 はじめに、完全学校週五日制と新学習指導要領の実施に伴う父母の不安・要望に応えるためにどのような方策を考えているのか、とのお尋ねにお答えいたします。
 完全学校週五日制は、学校・家庭・地域社会での教育や生活全体で、子どもたちの、自ら学び自ら考えるなどの「生きる力」を育み、健やかな成長を促すものでございます。休日となった土曜日や日曜日を利用して、家庭や地域社会で、様々な活動や体験をすることによって、そのねらいが達成されることを期待しております。教育委員会といたしましても、児童・生徒が土曜日を活用して様々な活動や学習ができる機会を増やすよう努めて参ります。
 学力への不安や要望に応えるために、基礎的・基本的内容の確実な定着を図り、個性を生かす教育を推進して参ります。そのために、区費による講師の配置を拡大するなどして、小・中学校全校においてティームティーチングや少人数学習を推進して参ります。また、総合的な学習の時間等で小・中学校が特色ある教育活動を実施できるよう、外国人英語指導員の派遣や、地域から外部講師の招聘を拡大するなど、さらなる充実を図って参ります。
 基本構想においても、基礎学力の徹底や社会の変化に応じた課題の推進が示されております。今後とも学校運営連絡協議会や保護者会等を活用して、新学習指導要領の理解を得るとともに、保護者の方々の期待に応えるような文教の府としての特色を生かした教育の実現に向けて、各学校を指導して参りたいと存じます。
 次に、完全学校週五日制の実施によって、経済的な理由により学力や育ちの格差が拡大するのではないか、とのお尋ねでございますが、教育の機会均等は、現在さまざまの制度により補償されているところであり、今回の公立学校の完全学校週五日制の実施が、直接ご質問のような格差を拡大させることに繋がるものとは考えてございません。むしろ、先ほどご答弁申し上げましたように、休日となった土曜日や日曜日を利用しての活動や体験によって、そのねらいが達成されることを期待しているところでございます。
《区長》
 まず、NPOによる地域の「受け皿」作りは具体的にどのようになるのか、また、法人格のない団体の活動に対しての区の援助方法についてのお尋ねですが、現在、教育分野における問題や、少子・高齢社会の進展などの多様な課題について、NPO・ボランティア等が、行政と協働して解決することが重要となってきております。 そのため、本区としては、平成十四年度より、NPO等への支援のための事業を展開することといたしました。具体的には、区のNPO等への支援方針の策定や区のNPO等に対する具体的支援策の検討などを行う予定であります。
 例えば、完全学校週五日制に対応するため、地域のマンパワーをフルに活用して青少年に居場所や社会参加の機会を提供するような活動などに対して、補助要綱に基づく事業補助を現在検討しております。
また、行政と協働を行うNPO・ボランティア等の基準については、NPO等の活動や、事業の内容を個別・具体的に勘案しつつ、検討してまいります。
《教育長》
 次に、PTAや地域の子どもたちの自主的な活動に対して校庭や体育館、図書室等の無料開放及びこれらを具体化していく上での課題は、とのご質問にお答えいたします。
 学校が地域にとって貴重な活動空間であることは申し上げるまでもなく、従前からも学校施設は校庭・体育館を中心に地域に開放してきたところでございます。また、使用に当たっては、条例に基づく使用料をいただいておりますが、PTA活動で使用される場合、学校の本来的使用とみなして実質的に無料扱いとしてきたところでございます。
 今後、土曜日の開放が増えることを考慮した場合、校庭・体育館のみならず、ご指摘のような図書室やコンピュータルームなど特別教室の開放などの要望が強まることも考えられます。これらの要望に応えていくうえで解決すべき課題は、学校施設の安全確保を、どう図るかということだと考えております。今後、地域やPTAのご協力をいただきながらこの問題に取り組んで参りたいと存じます。
 次に、完全学校週五日制に関わる教育センターへのいくつかのご質問にお答えいたします。
 まず、教育センターを土・日開館し、完全学校週五日制に即した利用を図るべき、とのお尋ねですが、平成十四年度からの完全学校週五日制及び新学習指導要領の実施を踏まえ、区立幼稚園及び小・中学校の校園長等で構成する「教育センター改革検討委員会」を設置し、教育センターの今後のあり方について検討を行い、平成十三年三月に検討結果の報告を受けたところでございます。
 この報告に基づき、教育センター事業について見直しを行って参りました。その結果、平成十四年四月から土曜日開館を実施することといたしております。具体的な事業として、学校の授業では体験できない「やってみましょう楽しい実験」や「子どもプラネタリウ
ムなどの自然科学教育事業や、児童・生徒を対象とした「コンピュータクラブ」などの情報科学教育事業を新たに実施することといたしております。
 次に、科学教室など抽選で参加できない児童・生徒の多い事業については、さらに充実すべきとのご質問にお答えいたします。
 まず、応募倍率の高い「親子理科実験教室」や「親子パソコン教室」などについては、平成十四年度から実施回数を増やすこととしております。また、「やってみましょう楽しい実験」や「子どもプラネタリウム」などの新しい事業につきましては、誰もが自由に参加できるよう自由参加制を取り入れる方向で検討しております。これにより多くの児童・生徒が参加し易くなるものと考えております。
 次に、各学校への出前講座の実施を、とのご質問にお答えいたします。
 各学校への出前講座につきましては、平成十四年度から新たに「コンピュータ出前指導」を実施いたします。今後とも教育センター運営委員会の場で、各学校の要望を聞きながら学校への支援については検討して参りたいと考えております。

次に、学校給食問題で伺います。
飽食の時代といわれるこの日本で、朝食をとらない、甘いものが好き、野菜が嫌い、コンビニで好きなものを買って一人で食べるなど、子どもの食生活が崩れてきている問題、また、アレルギー、生活習慣病など、子どもたちの食をめぐる問題は、複雑で多岐にわたっています。こうした時だからこそ、教育の一環としての学校給食の位置づけが再確認されなければなりません。
 学校給食は、単なる食事の供給ではありません。集団で豊かな食に親しみ、食文化やルールを学び、農業や労働を学ぶことまで広げて考えることが必要なのです。だからこそ学校給食法でも「教育の目的を実現するため」と給食の目的を位置づけているのです。私は、給食の民間委託は、教育の公的責任と役割の放棄だと考えます。
 山形県の藤島町議会では、二〇〇〇年三月、議会に設置された「学校給食に関する調査特別委員会」で六ヵ月間に合計二十六回の検討を重ね、「学校給食の運営方式については、給食の教育的意義、安全性の面で公的責任を果たすべきとの考えから、教育政策の一環として公設直営の方向でおこなうべきと考える」との結論に達し、「民間委託ノー」の結論を出しましたが、コスト削減論による民間委託、民営化が横行しているなかで画期的なことと言えます。
 文京区では、学校給食の民間委託が始まってすでに二年が経過しようとしています。区は新年度から、調理の民間委託のテンポを早め、新たに三校の拡大をしようとしていますが、このままいけばあっという間に全部の小中学校で調理の民間委託が完了することになってしまいます。
 二〇〇〇年七月の『日本食料新聞』によれば、ある給食調理会社の社長が、「学校給食は児童、生徒が対象ということでリスクは高く利潤が少ないのが現状だ。現在は調理人の人材派遣という感じだが、条件さえ折り合えば将来的には食材の納入までできればと期待している。」「学校給食も今の委託率から二〇%台になれば新展開が期待できる」とあからさまに述べています。委託会社が一貫して期待しているのは、食材の自社納入です。
 文京区は、食材は区が発注する、地域から購入すると述べていますが、全校委託が完了した時、全国的に委託が多数になったとき、それを担保するものは何もありません。シェアが委託で独占されたらもう直営にもどしたり、「おいしい給食を」と競争したりすることがなくなります。こうした委託業者側の〃期待〃について、文京区はどのように認識しているのか、食材の安全についての担保はどう図るつもりか、お答えください。
区は、ここでもう一度原点に立ち返って、「学校給食のあり方検討委員会最終報告」で答申された三点の充実策、一つ目の学校給食の多様な給食内容の充実、二つ目の栄養士等の給食従事職員の全校配置についてこそ実施を急ぐべきであり、新たな学校給食の調理の民間委託拡大のみを急ぐのは、「あり方検討委員会」の答申にも反するといわなければなりません。
 以上の立場から教育長にお伺いします。
 第一に、「学校給食のあり方検討委員会」の答申では、栄養士の役割の重要性が強調されていますが、汐見小学校、駒本小学校など八つの小学校、第八中学校など三つの中学校の栄養士の未配置校については、いっこうに改善されていません。私どもは早くからこの問題について要求してきましたが、区費によりいつまでに全校配置をするのか、はっきりご答弁ください。
 給食食器の改善を急ぐとともに、ランチルームの未設置校は小学校七校、中学校八校もあり早急に具体化すべきです。また、駕籠町小学校については、当初、計画されていたランチルームの計画がなくなってしまいました。余裕教室などでの具体化を図るべきです。
 さらに、全校へのドライシステムの導入計画をもち、その具体化を急ぐべきです。
 第二に、学校給食の多様な給食内容の充実をはかっていくために、給食運営協議会を調理民間委託校だけでなく、他の直営の学校にも広げていくべきです。
教育長の明快なる答弁を求めます。

答弁《教育長》
 次に、学校給食に関するいくつかのご質問にお答えいたします。
 まず、学校給食に関して、食材までも委託会社が自ら購入するようになるのではないか、とのお尋ねですが、従前からご説明して参りましたように、食材の購入を委託の対象とすることは考えておりません。これは、平成十一年十二月に決定された教育委員会の基本方針であることも、すでにご説明してきたとおりでございます。したがいまして、食材の安全については十分に担保されていると考えております。
 次に、栄養士配置の問題、給食食器の改善やランチルーム等の問題に関するお尋ねでございますが、栄養士に関しましては、平成十一年十二月の教育委員会方針に基づき、平成十二年度から配置を進めているところでございます。今後もこの方針にあるとおり順次配置を進めていきたいと考えております。
 食器につきましても、本区の場合すでに強化磁器食器の全面採用を含め、一定の水準に達しているところですが、より使いやすい食器の検討や食器の種類を徐々に増やすなどの取り組みを行っております。ランチルームにつきましても、学校運営上の観点から学校側と調整を図りながら、可能な範囲で余裕教室からの転用や備品の充実を図っており、また、ドライシステムにつきましても、給食室の改修に合わせて導入を図っているところでございます。
 最後に、給食運営協議会を委託校だけではなく他の学校にも早急に広げていくべき、とのご質問にお答えいたします。
 各学校は委託・直営にかかわらず学校運営連絡協議会や給食部会の場で、給食についても議題として取り上げ、話し合いを行っているところでもあり、これらの状況を見守っていきたいと考えております。


 次に、都営バスと区内巡回バス問題、地下鉄三田線のバリアフリー化促進等に関して質問いたします。
 一昨年、巣鴨から一ッ橋間の都バス「水59」系統について、都営三田線のバリアフリー対策が整備されるまでは地上交通網として存続をはかるようにと、都知事、都交通局長、都議会議長に対して、区長・区議会名で要請したにもかかわらず、都営地下鉄大江戸線開通を理由に廃止されてしまいました。
 都営三田線の各駅はエレベーター等がなく、百段近い階段を昇り降りしなければならないため、「病院に行きたくても躊躇してしまう、何とかしてほしい」と、高齢者や障害者の方々から強い訴えが出されています。近隣の町会長さん達からも「何とかバスを走らせてほしい」との要望も出されています。私たちは一月二十三日、こうした願いに応え、都知事と交通局に対し、池袋から浅草寿町を走る都バス「草63」の路線を、文京区役所まで迂回させるよう求めて、路線の延長を要求して参りました。
 区長も、出張所が廃止されたもとで、千駄木地域から区役所への区民の足を確保する立場から、東京都に「草63」の路線延長をぜひ要求していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 また、区内循環バスの導入について伺います。
 高齢化社会に向けたまちづくりの視点などから、自治体が積極的にバスの運行に乗り出してきています。とりわけ「ワンコインバス」の登場に象徴されるコミュニティバスの増加があげられます。一九九九年三月の集計でコミュニティバスを導入している区市町村は全国で二百九自治体に及んでいます。先日、私どもが視察に行った尾道市には、観光ポイントをつなぐユニークな「レトロバス」がありました。
 東京でも武蔵野市の「ムーバス」は運行されて五年になります。市民の足を確保するためのバスとして、高齢者の声に焦点を当てて計画・立案されており、二百メートル間隔でバス停を設置し、乗降口には補助ステップを付け、運賃も百円にするなどの配慮がなされています。高齢者や一般市民にとっても使いやすいバスとして、注目を集めています。
 また台東区では、浅草北部地域の交通利便性の向上と、あらゆる人々の日常的な地域内移動を支援するため、昨年六月末より区内循環バス「めぐりん」を運行しました。使用車両は、ノンステップ式で、お年寄りや体の不自由な人、そして車椅子の人が利用しやすく、また東京都の「環境確保条例」に適合した環境にも配慮したものです。停留所の間隔も、高齢者が無理なく歩ける二百から三百メートルを目安に設置され、料金は、大人・子どもともに百円です。
 文京区でも、区内循環バスは、福祉のまちづくりの観点はもちろんのこと、坂道の多い文京の区民に便利なものとして、また文京の歴史ある町並みのウオッチングのための施策として、積極的に導入を進めるべきと思いますが、区長の見解を求めます。
 さらに、都営地下鉄三田線のバリアフリー化については、区民要望の強い白山駅のエレベーター設置工事が始まりましたが、千石駅のエレベーター設置に関して用地確保も含め、区長はその後、都にどのような働きかけをなさったのか、お聞かせください。さらに、春日駅、水道橋駅ついては、どのようになっているのかお答えください。地域住民は一日も早く使用できるようになることを願っています。区長の見解を求めます。

答弁《区長》
 次に、都営バス及び区内循環バス問題、都営地下鉄三田線のバリアフリーに関するいくつかのご質問にお答えいたします。
 まず、都営バス路線「草63」の延長についてのお尋ねですが、「草63」系統は池袋駅から白山上を経由して浅草寿町まで約十四キロメートルという都バスの中でも極めて長い路線となっております。
交通局においては、この路線を文京シビックセンターまで約四キロメートル迂回・延長させることは、コスト増大や非効率的な運行などの問題が生じ、「草63」系統自体の維持・存続に大きな影響を及ぼすとしております。従いまして現段階では、お尋ねの路線延長について、都に働きかける考えはございません。
 次に、区内循環バスの導入についてのお尋ねですが、ご案内のとおり、乗り合いバス事業への参入規制を緩和する改正道路運送法が二月一日に施行されました。現在、民間バス事業者から情報を集めているところでありますが、文京区内は地下鉄やバス路線が整備されており、新規のバス事業参入は経営上のリスクが大きく、採算上厳しいということでございます。
 区としては、規制緩和の動向を見据えながら、新たなバス事業の必要性について、また、福祉のまちづくりなど様々な観点から、今後も調査・研究を進めて参りたいと存じます。
 次に、白山駅のエレベーター設置及び千石駅のエレベーター設置用地確保も含め、都にどのような働きかけを実施したのかとのお尋ねですが、ご案内のとおり、都バス「水59」の廃止については、都に厳重に抗議し、同方向に走行する地下鉄三田線のバリアフリーについては、早急に対処すべきことを要請した結果、エレベーターの設置が決定したものであります。
 都営三田線白山駅のエレベーター設置工事のうち、ホームからコンコースまでは本年三月に完成いたします。地上部のエレベーター設置については、活用できる既存用地がないため、現在、白山五丁目第二児童遊園内を一部使用する方向で協議を進めており、交通局では十四年度に工事着工し、十五年度末までに完成する予定でおります。
 千石駅については、十四年度の早期にエレベーター設置用地の取得を計画しており、十五年度末までに完成する予定となっております。私はこれまで交通局と緊密な連携のもとに、白山、千石駅のバリアフリー化の推進を図ってきたところでありますが、引き続き、都に対し、必要な協力を行うとともに早期実現を強く求めていく所存でございます。
 次に、春日駅、水道橋駅のエレベーター設置についてはどのようになっているかとのお尋ねですが、都営三田線の春日駅は、大江戸線などとの連絡によってバリアフリー化が進められているところであります。しかしながら、改善が困難な箇所については、近隣の開発計画等にあわせてエレベーターの整備を行うことが最も有効な方法と考えられますので、引き続き、交通局と連携を図り改善に取り組んでまいりたいと存じます。また、水道橋駅は、ホームからコンコースまでのエレベーター設置工事が本年三月に完成予定であり、地上までについては、現在、設置箇所の検討を進めているところでございます。


最後に、中小企業の融資問題でお聞きします。
長引く不況が、区内の中小業者を直撃しています。
「仕事がなく、奥さんはパートに出て働き、貯金や生命保険を取り崩しながら商売をしてきたが、金融機関から五百万円の借金の返済を迫られ、廃業せざるをえなくなった」とか、「社会保険料が払えないため、昨年暮れに二十人の社員を一時解雇した」「借りていたビルが競売にかけられ、四千万円の保証金が戻らず、店をやめざるをえなくなった」など、街では中小業者の極めて深刻な話が聞こえてきます。
 そうしたなか、不良債権処理ばかり叫んで、まともな景気対策を何ら講じようとしない小泉内閣への怒りとともに、「せめて区政で救ってくれ」という切実な期待の声が強まっています。
ところが、文京区は、来年度予算案で中小企業融資にかかわる金融機関への預託金−十三年度は二十二億円も組まれていたわけですが−その廃止と信用保証料の補助打ち切りを打ち出しました。
これは、区内の中小業者にとって〃寝耳に水〃であり、「区の制度融資が借りにくくなってしまうのではないか」との不安が広がっています。ペイオフ解禁問題があるとはいえ、この方針決定はあまりに拙速といわなければなりません。
 制度融資は、中小零細業者にとって「命綱」ともいえるものです。そこで、預託金が果たす役割は大きなものがあります。制度融資は、自治体が「預託金」として一定の財政資金を金融機関に預け入れ、それを「呼び水」として資金を誘導し、信用力の弱い中小業者に信用保証協会の保証をつけて貸し付けるものです。預託金は、低利子または無利子の定期預金として金融機関に預けられ、金融機関は、その預託金の四倍から五倍を目標に資金を貸し付けます。
 文京区では、十三年度、五十カ所の信用金庫、信用組合に十四億八千六百万円、三十二の銀行に七億三千六百万円、合計二十二億二千二百万円を預託金として預け、その四・五倍の百億円を融資目標額として融資制度が実施されてきました。これによって、普段はなかなか金融機関から融資を受けられないような中小零細業者でも、貸出し金利が低く抑えられるため比較的無理なく融資を受けることができ、他方、信金、信組などは、「預託金」という無利子の預金を運用することができるという利点が生ずる、大変すぐれた制度と言えます。
 区が、この預託金制度を廃止することは、この制度融資の仕組みそのものを崩しかねません。私たちのところにも、信金、信組の関係者から、こうした区のやり方に不満の声が寄せられており、多くの区内中小業者の間からも、金融機関の「貸渋り」や「選別」融資がひどくなるのではないか、との不安の声が上がっているのです。 区は今回の預託金廃止によって、「区の融資制度が今後、縮小、変質することはない」「中小業者にとって種々の不利益を生じさせることはない」と言っていますが、そのことをはっきりと約束できるのでしょうか。
 また、この問題で区内の中小企業団体などと、どのような話し合いを行ってきたのでしょうか。明確な答弁を求めます。
 ペイオフ解禁に対応して「預託金」をどう保護していくのかを考えることは当然のことです。しかし、区の財政問題にからめて、制度融資の根幹にかかわる預託金をあっさりと廃止することは、到底容認できません。預託金制度及び信用保証料補助を残すことを前提にしてその保護策を検討し直すべきです。一部の自治体では、これを機に制度融資を単なる「利子補給方式」に変更するなど現在の融資制度の縮小、変質を検討しようとしていますが、そんなことは許されません。国の特別保証制度が廃止され、区の制度融資の充実を求める声は切実です。これまで区内の産業育成の一端を担ってきた信金、信組なども金融庁の一律検査で深刻な事態となっています。 区は、こうした区内中小業者がおかれている資金繰りのきびしい実態をしっかりと把握し、その意見や要求を十分に聞きながら区の制度融資の拡充のあり方や、預託金の取り扱いについて検討すべきです。
二十三区内では多くの区が、二〇〇三年三月までの間、預託金を定期預金から普通預金に切り替え、その間に、検討していこうとしています。文京区も、預託金廃止と信用保証料補助打ち切りの方針を撤回し、預託金を一時、普通預金に切り換えるなどして、十分な時間をかけて取り扱いについて再検討すべきと考えます。
 あわせて、今日の深刻な中小業者の実態に緊急に対応するため、「直貸し」制度やゼロ金利の特別融資の実施など融資制度の一層の充実をはかることを求めます。また国に対して、信金・信組などへの金融庁による実状に合わない「検査マニュアル」の押し付けを中止するよう求めることを要求します。
さらに、国への働きかけの問題として、わが党は、「いまは、ペイオフを解禁すべきではない」こと、もしそれができない場合でも最小限、「ペイオフ解禁にあたっては公金及び準公金を対象外とすること」を区長が国へ要求すべきと考えます。区長の見解を求めます。

答弁《区長》
 最後に、中小企業融資問題に関する幾つかのご質問にお答えします。
 初めに、中小企業等資金融資あっせん預託金制度については、信用金庫協議会との数回にわたる協議を経て、ご理解をいただいた上で、歳出規模の適正化を図る観点などから見直しを行い、平成十四年度から廃止するものです。
 長期化する不況下において、金融機関の企業を見る目も一段と厳しさを増すなど、区内中小企業を取り巻く環境は依然として厳しい状態であることから、引き続き状況を把握しながら、中小企業等資金融資あっせん制度を区の産業振興施策として位置付けてまいります。今後とも、より一層、中小企業の資金需要に応えうるように、利率の見直しや利用要件の緩和など、中小企業等資金融資あっせん制度の改善についても行ってまいります。
 次に、預託金廃止に関して、区内中小企業団体などとどのような話し合いを持ってきたのかとのご質問ですが、中小企業団体等からは、日頃より区の施策に対して貴重なご意見をいただいているところであり、その際には区の考え方についても明確に説明しております。なお、引き続き制度融資に関するご要望等に対しても、的確に対応してまいります。
 次に、預託金廃止と信用保証料補助打ち切りの方針を撤回し、預託金の取り扱いについて再検討すべきとのご指摘ですが、預託金については、ご指摘されるような、いわゆるペイオフ解禁に起因するものではなく、関係機関との協議を行い、十分検討を重ねた上での結論であり、改めて検討を行う予定はございません。また、信用保証料については、中小企業等資金融資あっせん制度全体の中で見直しを図ったものであり、利率の見直しや利用要件の緩和などで、制度の充実に努めたものであります。
 次に、「直貸し」制度やゼロ金利の特別融資の実施など融資制度の一層の充実を図るべきとのお尋ねですが、区の直接融資制度については、融資の審査体制や相当の規模で生ずる恐れのある未返済金への対応など、大きな課題がございますので、現在のところ考えておりません。また、ご案内のとおり昨年には年末・年始に向けた事業資金用として、超低金利の緊急融資である「経営危機突破緊急資金」のあっせんを行い、区内中小企業のニーズに対応した制度の充実に努めたところです。
 次に、金融監督庁の「金融検査マニュアル」について、信用金庫や信用組合への適用を中止するよう、国へ働きかけるようにとのご要望ですが、この検査マニュアルは、金融監督庁に設置された検討会によって、検査機能の充実やルールに基づく透明な金融行政への転換を図るために作成されたものであり、全ての預金取扱金融機関に適用されるものであることから、国に対して「金融検査マニュアル」について、信用金庫や信用組合への適用を中止するよう、働きかける考えはございません。
 次に、ペイオフ解禁に当たり、公金等を対象外とするよう、国に要望すべき、とのお尋ねですが、公金の保護策につきましては、平成十四年度の、国の施策及び予算に関する要望として、昨年度、全国市長会を通じて国へ要望しておりますが、区長会としても、独自に要望すべきかについて、現在検討しているところであります。また、ペイオフの対象外とすべき範囲を公金以外にも拡大することは、どこまでを公金に準ずるものとみなすべきかや、公費と私費の区別があいまいになることから、国の理解を得るのは難しいものと考えます。
 なお、いま、ペイオフを解禁すべきかどうかにつきましては、我が国全体の経済・金融政策にかかわる問題であると考えております。



二〇〇二年区議会第一回定例会での代表質問

  質問者 小林 進 議員


 私は、日本共産党文京区議会議員団を代表して、二〇〇二年度予算案、子育て支援策、介護保険、都営大塚女子アパート建て替え問題について、区長並びに教育長に質問いたします。

 最初に、二〇〇二年度予算案についてです。
 小泉内閣のもとで、働く労働者や国民の暮らしを痛みつける政治は我慢ならないところにきています。こうした政治のなかで、多くの区民から「介護保険料が上がったうえ、医療費の負担が増えたら払いきれない」という悲鳴の声が寄せられています。また、過日、新聞でも報道された「文京区内の老夫婦が百歳の母の介護費用が払えず心中を図る」などの痛ましい事件も起こっています。財務省が一月三十日に発表した経済報告では「景気は一段と厳しさを増している」とし、個人消費も悪化、企業倒産は深刻な事態になっているとしています。大企業によるリストラは、小泉「改革」に応援されるかたちで拡大し、完全失業率は五・六%と過去最悪を更新しています。四十代、五十代の働き盛りの人が対象になるケースが多く、職をなくすことは、家庭崩壊になりかねない深刻な問題です。さらに、今回の医療をはじめ社会保障の改悪で区民の生活、営業はかつてない危機に直面しています。このような事態は、小泉内閣による「構造改革路線」が国民の所得と消費、内需を冷え込ませた結果であることは明らかです。
 石原都政も、「東京構想二〇〇〇」に基づく、巨大開発を推進する一方で、難病医療費助成から「慢性肝炎」や「肝硬変」をはずすなど、都民施策をさらに切りつめようとしています。私は、区長の施政方針を聞きながら、極めて残念に思ったのは、区長からは区民の痛みの声が聞こえてこなかったことです。
 このように、国や都の悪政が区民の肩に容赦なくのし掛かっているもとで、文京区が「住民の安全、健康、福祉増進」をはかるという自治体本来の役割を果たすことが強く求められています。
 ところがどうでしょうか。二〇〇二年度予算案を見ると率直に言って区民の願いに背を向けた内容と言わざるを得ません。区長は今回の予算について、繰り返し、均衡財政の実現を達成できたことを述べています。このことは、区長が進める「新公共経営」の考え方にもとづく手法により、「出張所の全廃」「保育士の削減」など区民犠牲の「行革」推進、事業経費の二カ年での二八%削減、区民が利用する生涯学習館、女性センターなどの使用料の無料制度をなくしたことにあることは明らかであります。このことについては、多くの区民からも様々な形で批判が上がっているところです。
 区長は、二〇〇〇年〜二〇〇二年までの実施三カ年計画では、歳入と歳出で百億円の差があるとして、当時、財調基金、特目基金をほとんどつぎ込み、基金はなくなることを前提に財政計画を作ったのではないですか。ところが現在どうでしょうか。十三年度末見込みでは、基金総額は百九十五億九千万円も残る結果になっているではないですか。しかも、二〇〇〇年度では、基金の積み立てと取り崩しの戻しで、四十四億五千七百万円、二〇〇一年度は、四十七億四千七百万円も積み立てたことになるわけですから、とても区民が納得できる話しではありません。区長は、この間「基金を活用しながらゆるやかにダイエット」と区民には説明しておきながら、この二年間、区民にはゆるやかどころか、急激な経費削減で区民に犠牲を押しつけるやり方で、このような基金の積み立てを行っていることについて、区民にはどう説明するのでしょうか、伺います。
 次に、予算案の歳出の削減問題です。
 二〇〇一年度と二〇〇二年度の事業経費の削減額は、四十六億円にもなります。二〇〇二年度でも、災害用備蓄物資の削減、生業資金の廃止、生活保護世帯への暑中及び歳末見舞い品の見直し、ひとり親家庭ホームヘルプサービスの大幅見直し、落語会の廃止、特養老人ホームをはじめ高齢者在宅サービスセンターなどの補助金の削減、さらに、中小企業融資などの預託金を二十四億円も削減することは重大問題であり、これら、区民のくらし、営業にかかわる中小企業、福祉、教育予算などは削減すべきではないと思いますが、区長に伺います。
 また、今回の予算案では、区民の切実な願いや要求に応える予算にはなっていないと言わざるをえません。
 昨年削減された、中小企業対策予算や重度心身障害者(児)等福祉タクシーの削減、保育園卒園児贈り物、小中学校卒業アルバムの公費負担、学校施設整備費を二ヵ年で八七〇〇万円の削減、牛乳代の一部補助、区民マラソン大会等については復活させることを求めるものですが、区長の見解を求めます。
 さらに、女性センター、生涯学習館、障害者会館等を設置目的に基づいて使用する団体、小中学生などの使用料などについては無料制度の復活を求めるものです。

答弁《区長》
 最初に、予算に関するいくつかのお尋ねにお答えいたします。
 まず、急激な経費節減と基金の積み立てについて、区民にどのように説明するのかとのお尋ねにお答えいたします。
 区は、これまで長引く景気の低迷や平成六年度から継続されてきた国の減税政策などの影響により、歳入の根幹を成す区税収入が落ち込む中、計画的に積み立ててきた各種基金の取り崩しや起債の活用により財政を運営してまいりました。しかしながら、基金や起債の活用にも限界があることから、平成十二年度から十四年度までの三か年で歳入に見合った歳出規模に改める均衡財政の実現を目標に掲げ、様々な取り組みを行い、この十四年度予算編成においてこれを実現したものです。
 先般行われました区の世論調査結果において、実に区民の約八割の方が、「費用の割に効果の薄い事業や新たな区民ニーズのためならば事業の廃止も止むを得ないと考える」など、多くの方が費用対効果の観点から事業の見直しを求めている結果となりました。このことは、均衡財政実現のためのこれまでの取り組みに対し、多くの区民の賛同が得られたものと考えております。
 また、基金への積み立てにつきましては、約百億円を超える減税補てん債などの赤字債の負担を将来世代に先送りをしないことや、窪町小学校の改築をはじめ、今後の区民・教育施設建設整備を考えると、必要不可欠なことと考えております。
 私は、歳入に見合った歳出規模に改めるため、三か年にわたり区議会及び区民の皆様の御理解と御協力を得て、様々な努力を行ってまいりました。臨時的な歳入や基金がまだあることを理由として、歳出の見直しを行わないという発想は、将来にわたって区民生活を守る責務を有する区長として、到底取りうる選択ではございません。こうした将来を見据えた財政運営について、大方の区民の理解は得られているものと考えております。
 次に、十四年度予算における中小企業、福祉、教育予算などの削減、そして昨年度削減された事業の復活についてのお尋ねにお答えいたします。
 十四年度の予算編成においては、より成果主義に基づいた予算編成とするため、事務事業評価と連携した抜本的な事業の再構築を行っております。各所管部においては、すべての事業について事務事業評価を行い、あらゆる角度からの総点検を実施するとともに、全庁的には部長を構成員とする予算編成会議において組織横断的な調整を図るなど、その評価結果を反映した予算を編成いたしました。この結果、十四年度予算では、三十一億円に及ぶ事務事業の見直しが可能となり、新しい基本構想に基づく実施計画の実現のため、待機児対策などの子育て支援をはじめ、現在の区民ニーズに対応するために必要な、新規・レベルアップ事業に三十六億円を計上いたしました。
 また、先ほども申し上げましたが、区民の約八割の方が、新たな区民ニーズに応えるためなら、既存の事業を思い切って廃止してもやむをえない、費用の割に効果の薄い事業は廃止すべきであると考えているという結果が、先の世論調査で明らかになっております。
 私は、今後とも、この多くの区民の期待に応えるため、成果重視の予算編成を行っていく考えであります。
したがいまして、十四年度予算さらに昨年度の予算において行ってきた見直しについては変更する考えはございません。
 次に、施設使用料の減額・免除規定の見直しについて、お答えいたします。
施設利用に係る費用負担のあり方につきましては、施設の運営に必要な維持管理経費などを基礎に、原則として、これを利用者が負担することとし、利用者以外の区民との負担の公平化を図っております。
特定団体に対し、使用料の免除を行うことは、その費用を広く区民全体で負担することとなり、受益と負担の関係が不明確となります。
 少なくとも、光熱水費やごみ処理、清掃に要する経費などに相当する部分として、施設の設置目的に該当する団体についても使用料の二分の一を負担していただくということは、これまでも何度もお答えしてきましたとおりでありまして、議会においても十分にご議論をいただき、大方の区民の納得を得られているものと考えております。


 次に、実施三カ年計画について伺います。
 今回の実施計画は、二〇〇〇〜二〇〇二年度の財政計画に比べ、三百六十九億三千二百万円も少ない計画になっていますが、計画事業と計画外事業で何が違うのか伺うものです。過去の実施計画と比較すると今までは基金と起債で財源確保を行うというのが実態でしたが、今回は、基金と起債の歳入に占める割合は四・七%であり、今までの半分以下という状況です。このことは、必要な区民の要求と願いを実現する内容になっているのか疑問であると言わなければなりません。
 そこで、区長に伺うものです。
 第一に、福祉の点では、老後を安心して送ることができる計画になっているかどうかです。福祉手当など削られた福祉はそのままです。また、介護保険での低所得者対策は極めて不十分です。精神障害者へのホームヘルプサービス派遣事業は二〇〇三年度からであり、ショートステイは計画されていません。
 第二に、教育の点では小中学校の老朽校舎の建て替え計画は窪町小だけです。その後はいったいどうなるのか明らかではありません。現状では、三〜四年に一校できるかどうかという状況ですから、残された学校の不安は解消されません。
 第三に、PFI、いわゆる民間資金等の活用による公共施設等の整備等促進に関する法律による手法が可能かどうか検討している鴎外記念本郷図書館の建て替えや、区立保養所ごうら荘の建て替えは、もし、PFIを活用した場合、区内中小建設業者には仕事がこないという結果になるのではないかと思います。私は、この手法を活用しての整備には様々な問題があり賛成できません。
 以上、三点について区長に見解を伺うものです。

答弁《区長》
 次に、基本構想実施計画に関するいくつかのご質問にお答えします。
 まず、今回と前回の実施計画における計画事業、計画外事業それぞれの財政規模の違いについてですが、このたびの実施計画は、基本構想を実現する具体的事業を区民にお示しする目的から、基本政策の実現を端的に示すことができる事業について、既定の事業であっても計画事業としております。
したがいまして、計画事業の考え方が前回の実施計画とは異なり、比較は単純ではありませんが、前回実施計画の計画事業との差、約八十二億円の減の大部分は特養ホーム建設終了等、投資的経費の減によるものです。
このように計画事業の経費は少なくなっておりますが、今回の計画事業は事業数も二百二十七事業と前回事業数より大幅に増やしており、より区民の皆さんに幅広く区の施策をお示しできたものと考えています。
その外の財政規模の違いは、年金印紙購入費、融資あっせんの預託金などが、今回の財政計画には入っていないこと、及び内部努力による歳出削減、事業見直し等によるものです。
 次に、福祉の点では、老後を安心して送ることができる計画になっているのかとのお尋ねですが、老人福祉手当は、在宅での介護サービスが不十分な昭和四十年代に、特別養護老人ホームなどの施設入所者に比べ、受けられるサービスに格差があることから創設されたものであります。
しかし、現在では、当時に比べ、在宅サービスが大幅に充実されていることに加え、介護保険制度により介護が必要な高齢者には、必要なサービスを提供する仕組みができたと考えております。
次に、介護保険における低所得者対策についてですが、利用料については、区では都の利用者負担額軽減措置事業を実施して対応してまいります。
 また、保険料については、次期介護保険事業計画策定の中で保険料の弾力化も検討したいと考えています。
次に、精神障害者へのホームヘルプサービス事業については、ご指摘のように平成十五年度から対象者の家庭にヘルパー派遣を実施する予定でありますが、精神障害施策としては他に、精神障害者グループホームに対する運営費補助を計画化しており、必要な施策を柔軟かつ迅速に具現化することに努めております。
《教育長》
 教育に関するご質問にお答えいたします。
はじめに、小・中学校校舎の建て替えについてのご質問にお答えいたします。
現在、本郷小学校に続き、窪町小学校の建て替えに向け準備を進めているところでございますが、校舎の建て替えには多額の経費がかかることから、老朽化の度合いなどを勘案しながら順次計画的に建て替えを進めて参りたいと考えております。
《区長》
 次に、PFIを活用した場合、区内中小建設業者に仕事がこないのではないか、とのお尋ねですが、PFI事業の業者選定にあたっては、いわゆるPFI法に基づく基本方針において、一般競争入札によることが原則であるとされているところです。これは、PFI事業が、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用し、効率的かつ効果的に社会資本を整備することを目的としていることから、事業においても、公平性や透明性及び客観性などを要請されているためであります。
 また、PFI事業は、単なる施設の建設と異なり、施設の建設、維持管理及び運営を一体的に、二十年から三十年の長期にわたって、企業がグループを組んで、国や地方公共団体等と安定的なサービス提供の契約を結ぶという特徴を持つものです。以上のようなことから、ノウハウや実績を持つ大手の事業者が、PFI事業を行うこととなっているケースが多いのが現況です。一方、PFIは相当の大規模なものでなければ、事業としての収益が発生しないため、本方式を使用する用途が限定されるものであるとも考えられます。
 また、今後PFIの手法が普及し、社会に相当のノウハウが蓄積されることにより、技術力や意欲の高い中小事業者が参加する機会が拡がってくるとも考えられます。現状では、PFI事業者の選定は、一般競争入札になりますが、区としてはPFIの手法の性質を考慮しつつ、事業運営の方法の一つとして活用していきたいと考えております。


 次に、子育て支援策について伺います。
 その第一は、保育園の待機児解消問題です。
 保育園に入りたくても入れない、いわゆる「待機児」について、文京区は今年四月、最大百七十人を超えるといっています。これは昨年の春の待機児童数、六十四人の二・七倍で、かつてない深刻な事態になっています。 「子どもを池袋まで連れて行って預けるのに、毎日六千円もかかるので大変、家の目の前の保育園に申し込んだ」という大塚の共働きの家庭に、間もなく区から電話が入り「今年は入園がなかなか厳しいですよ」と言われたというほどの事態であります。
 児童福祉法第二十四条が示す自治体の保育保障責任や、子どもの権利条約第十八条第三項で明らかなように、子どもの発達保障と女性の労働権保障にとって保育園は特別な役割と重要性をもっています。今年の文京区の待機児問題も、この観点からすみやかに解消されなければならない課題です。
 今年の入園希望児童、六百人にたいする公私立保育園の受入可能人数は、区の資料でも定員千七百六十五人のうち、僅か二百九十三人で、計算上では区の予想をはるかに上回る三百七人の待機児がでることになります。区の見通しとの違いはどこで生ずるのか伺います。また今年度の待機児解消対策をお示しください。
 次に、区が来年以降も入園希望児童が増えると推計するなら、なおさらのこと、区は自らの責任で、その子どもたちが待機児童とならないよう、緊急かつ積極的な保育園整備計画をたて、その実現のために、国や都に対し区への支援を強力に働きかけるべきだと考えますが、見解を伺います。
 そのためにも、保育園の新設や増築を通じ、病後児保育の実施、延長保育の全園での具体化や保育定数の改定を急ぐなど「地域福祉計画」を早期に実現させること。また小石川学園が七十年の保育の歴史を閉じることで、あらたに保育園空白地域をつくることになりますが、これへの再度の働きかけ、区内での保育の長い歴史をもつなかよしの家保育園、日医大ポッポ保育室などへの支援のレベルアップ、さらに幼稚園、小中学校などの余裕教室を活用した本格的な保育事業の展開を含め、待機児の解消対策こそ区民が求めるものだと思いますが、区長に伺うものです。
 区長は、駕篭町小学校内にある旧幼稚園部分を活用して新たに区立保育園の整備を行い、その運営については国が待機児ゼロ作戦の重点施策としている「公設民営方式」を採り入れるとしています。私は折角の学校施設を利用しての新保育園は、豊かな保育実績を持つこれまでの区や社会福祉法人等による運営がふさわしいと思います。委託先に営利企業の参入はさせるべきではないと考えますが、区長の見解を伺います。
 第二は、昨年与党会派から区長に申し入れのあった、保育園の給食調理の民間委託や区立保育園の民間委託の検討についての問題です。
 すでに民間委託を採用している自治体では、その最大の動機が財政支出の大幅削減であることを隠そうともしません。しかも、その削減効果の大方が人件費分であることは大問題です。保育はご承知のように人が人を育てるマンパワーの仕事です。経験の蓄積が区民の財産となり、保育士の後継者育成と責任をもった保育が可能となります。企業収益をあげるために、労働力を安く買いたたくことは、人が人を育てる保育のマンパワーのサイクルが壊れ、区民が等しく享受できるはずの保育サービスの公平が保たれず、保育の質の低下を招くなど、結果として、保育における公的責任の放棄にもつながりかねないと懸念するものです。
 働く女性が増えるなかで、深刻な待機児を解消するためにいま区がやるべきことは、新公共経営の効率論に基づく、保育園給食調理の民間委託化でもなく、ましてや公立保育園の民営化の検討ではありません。
 それは区民とともに、国にたいし保育園運営費補助の削減を元に戻すことや都に公私間格差是正制度の改善こそ迫っていくべきであると考えますが、区長の見解を伺います。
 第三は、公立幼稚園における三年保育実施についてです。
 昨年六月の教育委員会で、二〇〇二年度実施が予定されていた、「区立第一幼稚園、柳町幼稚園での三年保育実施の突然の凍結・見送り」方針が決定されたことに端を発した、区立幼稚園での三年保育問題の解決がいま緊急に求められています。区立幼稚園での三年保育実施にたいする区民の要望は極めて高く、今回の決定は、実施予定園の父母や先生方、そして入園を楽しみにしていた子どもたちやその家族、関係者に止まらず、その〃波紋〃は区民のなかには混乱と失望、教育委員会に対する不信となって広がったといえます。
 区民の願いが込められた陳情署名は、短期間に六千名を超えて集められ、区当局に寄せられました。振り返って私は、将来存続園での三年保育実施の見送りと、第一ブロックでの区立園三年保育が空白になることの影響を考えたとき、区立第一幼稚園と柳町幼稚園での三年保育は、当初計画通り今からでも実施すべきであり、なによりも区民と行政との間にある不同意、不合意ともいえる事態を一刻も早く改善することが教育委員会の責務だと考えます。
 さいわい、その後十二月十一日の教育委員会では、教育委員長がこの問題だけで議論を、という趣旨の発言をされています。問題解決のために、教育委員会が直ちに住民の声を聞く会を開くなど、住民との率直な意見交換の場を設けるべきだと考えますが、いつどのような形で行うのか、教育長に伺います。

答弁《区長》
 次に、子育て支援策についてのいくつかのご質問にお答えします。
 まず、入園希望者と受け入れ可能人数に関するお尋ねですが、ご指摘の受け入れ可能人数は、一月一日現在の数値であり、年長児の卒園をはじめ、異動等に伴う退園、他区の保育園への入所、幼稚園への入園等の理由により、募集数にも変動があり、二月一日現在における四月入園の募集数は四百三十人となっています。
 次に、待機児解消の具体策ですが、まず、駕籠町小学校内に六十人規模の保育園を整備し、運営方法として「公設民営方式」を採り入れます。また、耐震補強工事が終了した本駒込南保育園において、四月から低年齢児の定員を六名拡大いたします。さらに、湯島緊急一時保育所を改装し、十九名規模の保育園分園を開設するとともに、根津一丁目地区共同化ビル内に二十一名規模の保育園を整備いたします。
これらに加え、ピノキオ幼児舎に引き続き、認証保育所についても更に整備を進めるため、民間企業等を積極的に誘致してまいります。
 次に、緊急かつ積極的な保育園整備計画をたて、その実現のために国等へ積極的に働きかけるべきとのご提案ですが、私は、ただ今申し上げましたような具体策を鋭意政策決定しておりますので、特段の計画をつくることは考えておりません。また、整備計画については、適切な時期に国及び都に直接相談を持ち込むなど、補助に関する協議も含め実効性のある働きかけを行っております。
 次に、保育園の増改築や病後児保育、延長保育、定数改定のご提案については、地域福祉計画を踏まえて適切に対応してまいります。
 また、小石川学園につきましては、個人立の園長の自主的判断で閉園するものでありますので、働きかけをする考えはありません。なお、なかよしの家保育園等の無認可保育所につきましては、認証保育所B型への移行の途が開かれておりますので、経営者の意向を踏まえて、相談に応じてまいります。
 なお、幼稚園、小中学校などの余裕教室の活用については、ひき続き検討課題としてまいります。
 次に、駕籠町小学校内の保育園整備計画の運営委託先に営利企業の参入はさせるべきではないとのご提案ですが、国は、昨年の四月に保育所設置に係る規制緩和を実施し、株式会社等が保育所経営に参入できる環境が整ったことはご案内のとおりです。保育の分野は、今後、多様な供給主体が健全な競争原理でサービスを競うことが求められており、このことが区民ニーズにも合致することと確信しております。
 次に、保育園の調理民間委託に関するご意見ですが、私は、行政サービス全般において、可能なものは民間の活力を積極的に活用していくことを基本方針としており、給食調理もその一分野であると考えており、今後、様々な観点から検討していきたいと考えています。
 また、公立保育園の民営化については、当面、駕籠町小学校内に設置する保育園の運営状況を踏まえ、研究してまいります。
 なお、ご指摘の私立保育園に対する運営費補助の削減問題や公私格差是正制度の問題については、都レベルで決着した問題と認識しておりますので、都に改善を要請する考えはありません。
《教育長》
 次に、区立幼稚園の三年保育について、教育委員会が住民の声を聞く会を開くなど、住民との率直な意見交換の場を設けるべき、とのご質問にお答えいたします。
 教育委員会といたしましては、公立幼稚園における三年保育の必要性や、大切さにつきましては十分承知しており、すでに、六園で実施してきているところでございます。
 なお、お尋ねの教育委員が直接区民の方々と話し合う場といたしましては、去る二月十二日に、区立幼稚園及び小・中学校のPTA会長との話し合いをもち、率直な意見交換を行ったところでございます。出席された方々からは、たいへん有意義であったとの声も寄せられておりますので、これからも、幼稚園教育に関わることも含めまして、話し合う場を設ける方向で検討して参りたいと存じます。

 介護保険制度は、ことしの四月で制度開始から実質二年になります。
私たちの身近かなところでも、介護と看護のための苦労が数多く存在しています。
 ある老齢家族では「介護の認定をうけなかった妻の容体が悪化して入院、大学病院で一ヵ月三十九万円の差額ベッド代を支払い、そののちに特別個室をすすめられ、このベッド代が一ヵ月九十九万円といわれ、入院の継続ができなかった」という話しもあります。また、要介護の認定を受けているにもかかわらず、施設サービスの適用がうけられず、一般病棟へ入院し、転々と病院を変えざるをえない例もかなりあります。
 そのうえ、「構造改革」の名による小泉内閣の医療制度の大改悪は、患者にも家族にも耐え難い負担がかぶせられる内容であり、区民のなかに怒りがひろがっています。
 区内の特養ホームへ入所を申し込んでも、申し込み順位が四百番という現状では、施設介護への希望すら持てません。
 また、事業者の側でもケアマネージャーの過重負担が問題になっています。「要介護三ないし五」の人にたいするケアプラン作成料が一人、月額八千四百円という状況では、一人のケアマネージャーが四〜五十人ものプランを担当しなければならず、過重負担が解決されません。
 「加齢によって生ずる心身の変化」と、介護を必要とする人が安心して介護をうけられるよう、それを社会全体で支える制度として充実させていくために、これまでの二年間の事業経験をもつ保険者である文京区が要支援・要介護者の立場に立って、制度改善のために積極的な努力をすすめていかなければならないと、私は考えます。 最近の「都政新報」に、「介護保険三年目に向けて」と題して、特別区の介護保険課長による「覆面座談会」が連載されました。
 区長は、すでに、この記事を読まれたと思いますが、ここでは、行政の担当者としてのさまざまな実践上の意見が語られており、要介護認定を簡潔にする問題、ケアマネージャーの過重負担の問題、二〇〇三年度からの事業計画策定には、自治体の特色をどう出すかという問題などが語られています。また、この座談会の特徴は、「課題は低所得者対策」だということが全体に強く示されていることです。「介護保険制度を開始するときに、低所得者に視点をあてなかったところに制度の矛盾がある」「これまでの高齢者施策のほとんどが介護保険に変わり、低所得者対策がなくなったのは問題」「国は社会保険制度と生活保護制度といった分け方をしているけれど、保険制度も統一ルールとして、もっときめ細かい低所得者対策を持ち込んでもいいのでは」というのが、座談会出席者からの声です。
 実際、二百十五条にも及ぶ「介護保険法」と関連の法律には低所得者対策がありません。わずかに五段階の保険料徴収基準があるだけです。保険者である区の担当課長が語るこうした実践上の声には、真剣に耳をかたむけるべきではないでしょうか。
 私たちは、一昨年からたびたび低所得者に対する保険料と居宅サービス利用料の助成条例制定を提案してきましたが、昨年は他会派議員のみなさんと初めて共同で、議案提案権の行使をおこなってきました。今議会においても、ふたたび「介護保険料の助成」と「居宅サービス利用料の助成」を求めて共同の議案を提出いたしました。 東京都内の多くの自治体が、低所得者救援のために保険料および利用料の独自軽減策をとってきたにもかかわらず、文京区は、これまで何もやってきませんでした。こうしたなかで、東京都が行う「生計困難者に対する負担額軽減措置事業」にもとづいて、三月から、やっと対策を取り入れることを明らかにしました。
遅きに失したとはいえ、私は、文京区が介護を必要とする低所得層の人びとのために、これから全力をあげてほしいと願うものです。
 そこで区長に伺います。
 第一に、都の軽減策の取り入れに関してです。
 区はそれぞれの事業者にアンケートをおこなっていますが、その回答内容はどうなっているのでしょうか。  また、区は「年収百二十万円以下、預貯金高六十万円以下で、介護保険料を滞納していない」という制度の対象になる人々に負担軽減の「申請をしますか」と、個別に通知を出しました。一人暮らしの方などには、この返事を書くことが困難な場合もあるでしょう。通知を出した人々からの回答状況はいかがですか。
 さらに、都の軽減策は、新たな事務負担と経費負担を伴う制度でもあり、それを解決しなければ積極的な対応はできないと考えます。軽減策の費用のうち、事業者に四分の一の負担をさせることは、事業者によって利用料の負担軽減に差がでることであり、問題だと思います。これについては区の負担率を独自に高め、事業者負担を無くしていくことが必要です。また事業者の新たな事務負担に応える援助も必要です。
 第二に、都の利用料軽減策に比べ、他区が先行して実施している独自の負担軽減策には、事業者負担がなく、事業者が受け入れやすいものになっています。区として独自性のある軽減措置の実現が求められます。あわせて、保険料の低所得者対策をとるべきと考えます。
 第三に、ひきつづく特養ホームの増設とともに、ショートスティ事業の拡充も急がれています。介護施設の増強にたいする計画と決意をお聞きします。
 第四に、ケアマネージャーの過重負担について、国への改善要求を強め、介護の現場からの声をあげるべきですが、区はこの間の実践を経て、どのような改善策が必要と考えていますか。
 以上の内容について区長の答弁を求めます。 

答弁《区長》
 次に、介護保険に関するいくつかのご質問にお答えいたします。
 まず、都の利用者負担額軽減措置に関わる事業者の意向調査結果と利用者の申請状況についてのお尋ねですが、昨年十二月に、都の利用者負担額軽減措置事業について、本区を活動エリアとしている事業所に対して参加の意向調査を実施したところ、現在、約百事業所から参加の回答を得ています。また、対象者となる可能性のある方に対しては、本年一月二十五日に申請の勧奨通知を発送し、現在九十五人の方から申請を受理しております。
なお、手続きが困難な方に対しての支援については、民生委員にご協力をお願いしておりますが、今後、居宅介護支援事業者部会を通じてケアマネージャーにも周知してまいります。
 次に、事業者負担と事務負担についてのお尋ねですが今回実施する利用者負担額軽減措置事業については、都の制度に基づいて実施するもので、国、都からの補助金を受けるためには、事業者が定められた負担をすることが条件となっています。
 また、新たな事務負担の軽減については、事業者から区に対する補助金の交付申請において、年一回の確定払い、四半期ごとの概算払いのいずれも認めるなどの配慮をしていきたいと考えています。
 次に、利用料、保険料の低所得者対策についてのお尋ねですが利用料については、今後の高齢化の進展による介護需要の増加等を考慮すると、区独自の財源で対応していくことは困難であると考えています。区としては都の利用者負担額軽減措置事業を実施するため、現在のところ区独自の利用料軽減措置は考えていません。
また、保険料については、政令により新たに保険料の料率を設けることにより、低所得者の保険料を軽減することが認められています。区としては、こうした介護保険制度の中で実施していくことが基本であると考えており、 次期介護保険事業計画策定において保険料の弾力化についても検討したいと考えています。
次に、特別養護老人ホームの増設等についてのお尋ねですが、介護老人福祉施設の整備及びショートステイの拡充については、文京区地域福祉計画、及び介護保険事業計画に基づき民間活力の区内誘致にも意欲的に取り組んでおります。現在、介護老人保健施設の新規開設が予定されているほか、特別養護老人ホームについても都との協議が進められているところであります。今後も、民間活力の活用も図りながら、介護サービス基盤の整備に努力してまいります。
 次に、ケアマネージャーの加重負担に関する国への改善要求についてのお尋ねですが、ケアマネージャーは、介護保険制度の要でありますが、一方で、給付管理業務等の負担や介護報酬の改善に関する意見等があることも承知しており、居宅介護支援に関しては、市長会を通じ国に要望しているところであります。
国においては、社会保障審議会介護給付費分科会で、昨年十月から平成十五年度の介護報酬改定に向けて審議が行われており、ケアマネージャーの業務と介護報酬の見直し等についても議論されております。
今後も、現場からの意見を聞きながら、区として居宅介護支援事業者部会を通じ、業務支援に取り組むとともに、必要に応じ、国等へ要望してまいりたいと考えております。


 最後に、都営大塚女子アパートの建て替えについて伺います。
 文京区内にある都営住宅はわずか八百二戸で、そのうち大塚女子アパートは百五十七戸、全体の約二割を占め、区内の公的住宅として大きな役割を果たしています。 
 東京都は昨年十二月突如として、区への事前の相談・了解もなしに、大塚女子アパートの「早期建て替え方針」を変更し、建物の取り壊しと都営住宅としての活用を終了させる旨を区に伝え、一月二十三日には入居者に対し「都営住宅の老朽化に伴う居住者の皆様の移転について」説明会を行っているのです。「早期建て替え」という今までの約束事をまったく反故にする今回の都の一方的なやり方は、とうてい認められるものではありません。私は、区として断固抗議し、撤回を求めて行くべきと思いますが、この間どのような対応をしてきたのかお聞きします。
建設後七十年余を経過した大塚女子アパートについては、東京都が一九八二年には空き家入居を停止し、九二年の都議会での議論で、大塚バス車庫と一体化した再開発計画から単独の建て替えへと変更になり、九五年には建て替え基本計画策定のための調査、九九年には建て替え基本計画の策定まで進み、旧清和寮と同じように都営住宅として建て替え計画が進んでいたものでした。東京都に対して、区議会や入居者も、また文京区も九九年十一月十五日には煙山区長名で「早期建て替え」を要望してきたところです。
 二〇〇〇年三月の都区協議会では、都と特別区の公営住宅の設置管理に関する役割分担についての合意事項の中で、「百戸程度までの都営住宅の事業は区が担当し、都は大規模な事業を担当する」としています。そして、今回の大塚女子アパートは現在百五十七戸の住戸を有していることから、二〇〇〇年三月三十一日付けの都住宅局の移管対象団地リストからも除外されています。こうした一連の経過からみても、当然東京都が責任をもって建て替えるべき建物であり、区としても強く要求すべきと思いますが、区長の答弁を求めます。
私たち日本共産党議員団と小竹ひろ子前都議は、一月二十三日東京都に対し、当初の計画通り大塚女子アパートを早期に建て替えるよう要望してきました。対応した住宅局の小林建設部長は、「防災上問題があり、老朽化も激しいため建物を残すことは不可能である。現行で建て替えても五十戸程度しかできない。東京都が昨年策定した『新・東京都住宅マスタープラン』では、都区の役割分担が明記されているので、文京区が取り組む問題である」との回答に終始し、そのうえ、「建物を解体し、土地を売却することもありうる」とも言明しました。
 現時点での東京都の対応では、大塚女子アパートを壊し、その用地を民間に売却する方針です。都の財政状況等が理由とはいえ、絶対に容認できません。これでは、大塚女子アパートを保存すべきではないかと運動をすすめる方々の意思もまったく無視することにもなります。
 どうしても東京都が建て替え方針を放棄するのなら、都の「建替時都営住宅区移管制度」を活用して、区として女子アパートを無償譲与させ、区営住宅に建て替えるという手法も場合によってはあるのではないでしょうか。区としては、さまざまな角度から検討し、住宅として確保できるよう区議会と区が一体となって取り組むことを再度提案し、区長の決意を伺うものです。

答弁《区長》
 最後に、都営大塚女子アパートの建て替えについてのお尋ねにお答えいたします。
昨年十二月に、都から「大塚女子アパートは老朽化が著しいため建て替えを検討してきたが、諸般の事情で建て替えを行わない」という申し入れがありました。
区としては、これまで建て替えを前提として要望を行ってきたところですが、今回の方針転換は、処分の可能性を含んだものであり、茗荷谷駅周辺の地域環境への影響が懸念されることから、私は、跡地の利用計画について、区と十分協議するよう強く申し入れたところであります。
 次に、都に対しての建て替え要望並びに「建替時都営住宅区移管制度」の活用と区の対応についてのお尋ねですが、文京区都市マスタープランにありますとおり、茗荷谷駅周辺は、学生や若者を対象とした商業施設や、地域住民の日常生活に関連した商業施設の集積を図り、にぎわいのある拠点商業地の形成を進めていく必要のある地域であるため、私といたしましては、まちづくり全体を視野にいれながら、様々な可能性について都と協議してまいりたいと考えております。
 なお、大塚女子アパートは、平成十二年三月に都区協議会で合意された移管対象団地リストに含まれていないこともあり、ご提案の「建替時都営住宅区移管制度」の活用につきましては、きわめて困難であると考えております。

 


本会議での提案理由説明

提案者 大 村 淳

 ただいま上程されました議員提出議案第一号、文京区介護保険料の助成に関する条例、及び議員提出議案第二号、文京区介護保険訪問介護等に係る利用料の助成に関する条例については、木村民子、前田くにひろ、国府田久美子、関川今朝子、板倉美千代、鹿倉泰祐、島元雅夫、佐藤憲和、金森久城の各議員、そして私、大村淳による共同提案で提出させていただきました。
 提出者を代表して、提案理由を申し上げます。
介護保険制度が実施されてから、丸二年を迎えようとしています。六十五歳以上の高齢者にとっては、これまでの高い介護利用料の負担と、昨年十月からの、保険料の全額徴収という重い負担が重なって、必要なサービスを自らが切り詰めるという事態がさらに深刻さを増しています。また保険料滞納に対する罰則も大きな社会問題になっています。高齢者を苦しめる介護保険制度であってはなりません。 こうしたなかで、文京区は、東京都による本年一月から都独自の利用料減額制度の実施を受けて、ようやく生活困難者への利用者負担軽減に取り組むとしています。
 そこで都制度を踏まえつつ、低所得の高齢者への保険料と利用料の助成を実施すべきと考え、二議案を提案するものであります。
 議員提出議案第一号、文京区介護保険料の助成に関する条例は、所得の低い高齢者に対し、平成十四年四月一日以後の納付に係る保険料の一部に相当する額を助成することにより、高齢者の生活の安定に寄与するとともに介護保険制度の円滑な運営を図るために提出するものです。
また、議員提出議案第二号、文京区介護保険訪問介護等に係る利用料の助成に関する条例は、所得の低い高齢者に対し、平成十四年四月一日以後の訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護など八つの居宅介護サービスの利用に係る費用の百分の五に相当する額を助成することにより、居宅サービスの利用促進と介護保険事業の円滑な運営を図るために提出するものです。
 尚、本二議案は、平成十五年三月三十一日、法に基づく制度の見直しが行われるまでの時限的措置であることを申し添えるものです。
 よろしくご審議の上、御可決下さいますようお願いいたします。


議員提出議案第三号
議員提出議案第三号
東京都文京区議会議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例
右の議案を会議規則第十二条の規定により提出する。
  平成十四年二月十四日
                            提出者 文京区議会議員
                                 木 村 民 子   前 田 くにひろ
                                 大 村   淳   国府田 久美子
                                  村 越  まり子  高 畑 久 子
                                  島 元  雅 夫   金 森 久 城




 文京区議会議長 殿

  東京都文京区議会議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例
 東京都文京区議会議員の報酬及び費用弁償等に関する条例(昭和三十一年十二月文京区条例第十六号)の一部を次のように改正する。
 第七条第一項に次のただし書を加える。
  ただし、委員会の理事会に出席した場合には支給しない。
第七条第二項中「五千円」を「千円」に改め、同条第三項中「日当」の下に「、旅行雑費」を加える。
 第八条第二項中「及びその議員報酬の月額に百分の四十五を乗じて得た額の合計額」を削り、同条第三項中「及びその差額に百分の四十五を乗じて得た額の合計額」を削る。

   付 則
 この条例は、平成十四年四月一日から施行する。

   
(説  明)
 区議会議員の費用弁償の日額旅費の支給範囲及び額を改定するとともに、期末手当に係る加算措置を廃止するため、本案を提出いたします。


議員提出議案第三号 東京都文京区議会議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の
一部を改正する条例

新旧対照表      (略)