2000年区議会第四回定例会


日本共産党区議団質問

日本共産党区議団の一般質問

質問者 佐藤のりかず 議員


日本共産党区議団の代表質問

質問者 高畑ひさ子 議員

提出議案等

   (略)

(答弁は省略)




二〇〇〇年区議会第四回定例会での一般質問

質問者 佐藤のりかず 議員


 わたしは、日本共産党文京区議団の一般質問として、介護保険問題、PCB使用の蛍光灯の安全対策、学校図書館の司書配置、区内中小業者の仕事確保と大型店の出店規制、東大分院の存続について、区長ならびに教育長に質問いたします。

 最初に、介護保険問題でお聞きします。
 介護保険制度が発足して七カ月になりました。十月からは、六十五歳以上の高齢者の方の保険料徴収が始まり、介護保険の矛盾と問題点が噴き出しています。今回は、当面緊急に改善すべき三点にしぼって質問します。
 第一は、介護保険料と利用料の軽減措置についてです。介護保険の実施以降の最大の問題点は、介護サービスの利用料負担が重いために必要なサービスが受けられないお年寄りが続出していることです。日本経済新聞が十月に行った全国的な調査によってもそのことが明らかにされました。それによると二十三区も含む全国六百六十九市区で行った自治体調査の結果、介護保険の在宅サービスの支給限度額にたいする利用率は、平均三八・六%と四割を割り、その理由として「自己負担が重荷で利用しない」という人が、四〇・五%と最も多くなっています。ことは極めて深刻です。
 介護保険制度の本来の目的は、家族介護を軽減し、「介護の社会化」をすすめることです。しかし現実はこれに逆行しているのです。文京区の介護サービスの利用実態がどのようになっているのか、お聞かせいただきたい。 私は、介護保険制度を円滑に進めるためには、利用料負担の軽減が欠かせないと考えます。さらに、十月からの高令者の保険料徴収で、「年金だけで生活しているため、支払いが本当に苦しい」などの苦情や不満が各自治体の窓口に殺到しているのです。隣りの千代田区では、「保険料・利用料を払えない人が、介護保険制度から排除されることは制度を安定的・継続的に運営するために問題がある。早急に検討し本当に困っている人への対応策を作成する」として、独自の減免対策の検討に入りました。
独自の軽減策の実施に踏み切った自治体は、全国で三百を超え、全都で二十三自治体におよんでいます。第一義的な責任が国にあることははっきりしています。しかし実際に介護保険の加入者や介護を必要とする人と接しているのは基礎的自治体です。自治体の役割は、援助が必要な人たちに、すばやく暖かい行政の手を差しのべることではないでしょうか。島根県のある町長さんは「介護保険は低所得者にとって利用料負担に加え保険料ときびしい。そこをただしていく必要がある。国がやらない以上、町としてやるしかない。助成をきめたのは自治立法の範囲内だ」と述べています。こうした対応こそ、いま文京区に求められているのです。
 私は、緊急に区独自の軽減策を検討すべきと考えます。そして当面の緊急対策として、保険料区分第一段階のお年寄りにたいする保険料の免除措置を講じること。第一、第二段階までのお年寄りにたいして在宅サービスの利用料を三%に軽減する措置をとるべきと考えます。区長の見解をお聞きします。
第二は、特別養護老人ホームの増設計画についてです。
 来年四月オープンの第四特別養護老人ホーム「千駄木の郷」の入所申し込みが十月に行われ、定員百名に対して三倍を越える三百二十六人もの応募がありました。入所できない人は、なんと二百二十六人です。区は、今年三月に策定した地域福祉計画のなかで、「だれもが、必要なとき、必要とするサービスを、できるだけ身近なところで、自らの選択により利用できる」ことを目指すとしました。それなら、今回新たに生じた特養ホームの待機者にたいしてどのように対応されるのか、お答えいただきたい。
 区の介護保険事業計画では「可能な限り住み慣れた地域で生活が営むことができるよう、介護サービスの基盤整備に努める」と強調しています。私は、直ちに区として五番目の特別養護老人ホームの建設計画に着手すべきと考えます。ホームへの入所を希望される多くのお年寄りと家族の願いに応えるための、区長の決断を求めます。 第三に、介護保険法施行に伴う再構築事業として始められた高令者住宅設備等改造事業、生活支援型ホームヘルプサービスと軽度生活援助事業について伺います。
 これらの事業は「日常生活を営むのに支障がある高令者」にたいして区が在宅での生活を支援するもので、介護保険の非該当者が要介護状態へ進行するのを予防するうえでも極めて重要な施策です。
ところが、この間の実績をみますと極端に低い利用状況になっています。住宅設備等改造事業の場合、当初予算では浴室三十七件、トイレ二十九件、流し三件、その他予防的改造二十一件と全体で九〇件を組んでいましたが、これまでの実績は、浴室改造二件のみです。生活支援型ホームヘルプサービスでは、予算百人にたいし実績は二十二件。軽度生活援助事業では予算六百九十四人にたいし実績は二件となっています。他の区と比べても異常に少ない状況です。区のやり方に問題があるのではないでしょうか。なぜこのような実態になっているのか、区としてその原因をどのように考えているのか。また緊急の改善策など今後の対策についても、区長の見解をお聞かせいただきたいと思います。

 次に、区内小中学校のPCB使用の照明器具の安全対策について伺います。
 十月四日、八王子市の小学校で、蛍光灯のコンデンサーが破裂して、毒性の強い有害物質ポリ塩化ビフェニール液が飛散し、授業中の児童四人が病院で手当を受けるなどの事故が起こりました。同様の事故は、九七年に鳥取県で、九八年、九九年に青森県で、つい最近でも岐阜県で起きています。
 日本照明器具工業会は一九九七年に、都道府県市町村の施設・営繕担当部局あてに鳥取県の事故の実態を伝え、「通常十年前後から劣化が進行し、十五年を超える長期使用ではコンデンサの故障を生じ、発煙、容器破損等の事故が発生することもある」と危険性を指摘し、コンデンサーの早期交換を依頼する文書を送付しています。この文書は都の教育委員会を通じて文京区にも当然届いたと思いますが、当時どのような対応をされたのか最初に伺います。
 今回の事故発生前の今年四月、わが党の石井郁子衆議院議員が文部省に対し、質問趣意書でPCB事故の危険性を指摘し、現在使用されているPCB使用の照明器具の実態調査と回収・交換に必要な予算措置、処理対策を要求していました。しかし、政府は、学校の設置者の責任を繰り返すのみで具体的な対応策を示さず、危険なコンデンサーがその後も学校現場で使用されてきました。今回のような事故を招いた文部省の責任は重大といわなければなりません。
 PCBは、カネミ油症事件以降の一九七四年には製造・輸入が禁止されています。現存するPCB使用の照明器具は、すべて二十六年以上使用されているもので、いつ破損してもおかしくない状況です。この危険なPCB使用の照明器具は文京区内でも区有施設に、推定で一万本近くあると言われていました。私ども日本共産党区議団は、去る十月二十日、子どもたちの安全な学校生活を確保するために区長、教育長に緊急の申し入れをしたところですが、あらためて以下、四点にわたり質問いたします。
 第一に、先日の申し入れに対し、区は、PCB使用器具の実態を調査中であるとのことでしたが、これまでの調査結果について明らかにしていただきたい。
 第二に、小中学校でのPCB使用の照明器具の回収と交換をすみやかに実施するための計画を早急に示すこと。また、廃棄物となる保管PCB使用器具については、学校内での保管となっているのを見直して、メーカー等関係業者による厳重かつ安全な保管をするよう国に求めるとともに、その措置が取られるまでの緊急策として、専門家による管理指導を行う体制をつくること。
 第三に、国に対し、回収・交換のための特別の財政補助を実施するよう強く要望するとともに、都に対しても財政援助を求めること。かって一九八八年、アスベストの発ガン性が社会問題となった時、国は学校などでの撤去・回収に必要な予算措置を特別に行いました。今回のPCB問題も同じように危険性や緊急性が高く、技術的にもより専門性が求められております。国がこれまでこの問題への対策を放置してきた責任からも特別対策をとって財政措置を行うことは当然です。
第四に、保育園など、その他の区施設のPCB使用器具についても総点検し、同様の対策を早急にたてること。さらに、区としての責任ある安全対策を区民に公表し住民の不安解消に努めること。
 以上、四点について区長、教育長の明解な答弁を求めます。   

 次に、区立小中学校への図書館司書教諭の配置について伺います。
 一九九七年に学校図書館法が議員立法として改正されました。その際、わが党は教科や学級を担任しながら兼任で学校図書館の運営にあたる教師のあて職としての司書教諭の配置ではなく、専任の職員配置を求めました。
 この法律は、政令で定める基準に達した学校のみ二〇〇三年までに司書教諭を配置し、それ以外の学校は(当分の間)配置しないことができると付則で謳った極めて不十分なものです。しかしこの法律が改正された国会で、「政府および地方公共団体は、小規模校への(司書教諭の)設置についても検討すること」という付帯決議が全会派一致で採決されていることは重要です。
 そこで、教育長に伺います。
 先の定例会において、図書館司書教諭の配置について文京区内では「十二学級以上の規模の八校のみに配置」し、それ以外の小中学校では当面困難であると答弁していますが、学校図書館の司書教諭の配置の意義をどのように考えているのか、具体的にお答えください。その上で、未配置になることで児童・生徒に図書の利用や教育上も格差を生じさせないために、国会での付帯決議の趣旨に沿って全校に同時に配置すべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えいただきたいと存じます。
 文部省は一九五九年に学校図書館基準をつくり「司書教諭は児童・生徒数四百五十人未満の学校では兼任を一人……置く。」とし、その教諭の担当授業時間は、週に「十時間以下とする」と決めています。四十年間これは実行されずに放置されてきたわけですが、そうしたなかでも、全国の自治体では独自に配置に努めてきました。 九七年、倉敷市でおこなわれた「学校図書館に司書をおこう!全国の運動を語りあうつどい」の調査によると、公費、私費、正規、臨時を問わず、公立小中学校の図書館の仕事をするために雇用されている職員がいるのは、全国六百九十一市中、二百十三市、実に三一%にのぼっています。
 学校数で文京区とよく似た日野市では、小学校二十校、中学校八校全部に、学校図書館事務嘱託員という非常勤職員を、九〇年から独自に配置しています。週五日、一日の実働五時間で、交通費を含めた二十八校分の年間の人件費は三千九十二万円余りです。また、文京区のほぼ三分の一にあたる小学校八校、中学校四校を抱える狛江市でも、週四日、一日実働四時間の学校図書事務臨時援助員の全校配置が今年度で完了しましたが、その年間予算は九百八十九万円にすぎません。
 特筆すべきなのは、この職員配置によって、学校図書館が生き返り、始業前から授業中も、中休み、昼休み、そして放課後まで利用が可能になり、本が好きという子が大きく増えていることです。同じように全校配置をしている岡山市では、図書貸し出し数が、小学生で一人年間平均五一・四冊にものぼっています。今日の子どもたちの抱える育ちの弱さを克服するためにも、本と子どもたちをつなぐ学校図書館職員の配置は急務と考えます。
 そこで教育長に伺います。
 日野市や狛江市などの例をみても、図書館職務に専念できる人員の確保が、学校での図書利用を活発化する上で決定的です。司書教諭が図書業務に力を注げるよう保障すべきですが、二〇〇三年までに区はどのように条件を整備するのか。また、そのためにも司書教諭の授業の受け持ち時間は縮小すべきと思いますが、週単位で何時間とするつもりなのか、お答えください。
 さらに、文京区でも、非常勤を含む学校図書館職員の独自配置に踏み出すべきと考えますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。
 
 次に、区内中小業者の仕事確保について伺います。
 東京都財務局が八月に各局に通知した「適切な発注ロットの設定について」と、予定価格五億円以上の公共工事にたいする低入札価格調査制度の導入が、いま都内の中小建設業界で大きな問題になっています。
 それは都が、「公共事業の効率的な執行」の名目で、これまでの分離・分割発注方式を大幅に後退させるだけでなく、例え受注できたとしてもこれまでの最低制限価格よりも低い、原価割れの価格で落札を促される恐れがあるからです。
 深刻な経営危機に追い込まれている中小建設業界からは「いまでさえ大手ゼネコンが中小企業分野の工事までどんどん受注している。今回の通知は大手に仕事場をわざわざつくろうというものだ」「倒産と背中あわせに仕事をしている中小業者には、死ねというのと同じだ」などの怒りの声があがっています。区内の建設業協会では長引く不況のなかで、工事量の減少による原価割れと異常ダンピングなどによって会員の倒産廃業が十指にのぼるなど極めて深刻な実態になっています。
 このような事態を打開するために、私は、いまこそ区のもてる力と知恵を使った行政としての生きた支援を大胆に実施すべきと考えます。
 そこで、区長に伺います。
 第一は、長期化する不況の時だからこそ、公共事業の分離分割発注は官公需法の精神にたってむしろ拡充すべきです。そのためにも区として全庁的な特別の体制をとって、例えば窪町小学校の全面改築については、文京方式といわれた区内中小企業同士の共同企業体による受注ができるようにするなど事業全体の契約・発注を見直し、区内中小企業への発注率を高めることに全力をあげること。
 第二は、公共工事は一点豪華主義の工事ではなく、学校、保育園、出張所等の耐震補強工事に加え、区施設間の格差解消を考えての改築・改修工事の計画をたて実行すること。また建物倒壊を防ぐための木造個人住宅の耐震補強や耐火改造などにたいする助成制度を実施し、町場の仕事の創出と民需に役立てること。その際、区内業者に限定した、住宅リフォームの五%助成制度を新設することを提案します。区長の答弁を求めます。
 次に、私は、「大手による内製化で仕事がないうえにルールなき価格破壊で苦闘している」区内の印刷関連業を支援するために、区が、あらたに区報や副読本などの大量の印刷物の分離・分割をすすめ、地元優先発注に努めること。同時に最低価格制の対象をすべての印刷・製本に拡大し、適正単価での発注に努めること。また明らかに採算割れが予想されるような低価格入札による価格破壊を防ぐために、業界などからも要求が出ている二番札制の検討など入札制度の改善を急ぐこと。以上、三点を提案し区長の答弁を求めます。

 次に、大型店の出店を規制するための、区独自の条例や要綱の制定について質問します。
 区内小売業の店舗数は、飲食店を除いて、平成九年度の統計で、二千四百二十九店と、二十年前に比べて約千店舗の減少となっています。とくに、商店街が成り立つ必須の条件ともいえる生鮮三品の小売店は、約二百店舗と半分にまで減少しています。
 いま、多くの商店から「いつ店をしめようかと考えている」などの、声が聞こえてきます。区長は、「商店街は地域コミュニテイーの核であり、商店街の振興なくして街の活性化はありえない」と言われました。今でも、そのお考えと思いますが、それには、区内小売業の営業の意欲を引き出す環境の整備や、魅力ある商店街づくりへむけて、緊急な行政の支援が必要と考えます。この点で区長はどのような政策をお持ちでしょうか、お答えいただきたい。
 大店立地法が施行されて五ヵ月以上がたち、全国各地で無秩序な大型店の出店や深夜営業の拡大などが、小売業者の営業だけでなく、周辺の住環境やまちづくりに大きな影響を与えています。
 外部からの大型店の進出は、地域経済を活性化させるどころか、これまでの商店街を崩壊させることにつながりかねません。
 二十三区では、大店立地法の施行を機に特定商業施設の出店に際して区独自に条例や要綱で規制する動きが強まり、これまで条例制定が二区、要綱策定が八区となっています。
 区長は、さきの第三回定例会で、区独自の条例制定を求めるわが党の質問にたいして、「検討をおこなっているところ」と答弁されました。区内の商店街の状況をみても、ピーコックやクインズ伊勢丹の出店、セイフーでの深夜営業開始など区内商店街の営業を守るための区独自の規制の必要性は増大する一方です。区として大型店の出店を規制する独自の措置を早急に検討すべきです。
 これまで区は、どのような検討をすすめてきたのか、その進捗状況と方向性、また時期などについて区長の明確な答弁を求めます。

最後に、東大目白台分院の廃止問題について伺います。
今年の七月、東大医学部が来年の六月をもって東大分院を閉院にすると発表してから、地域住民と患者の間に大きな不安と不満が広がっています。この間私共が行ったハガキアンケートや地域での懇談会でも、住民のみなさんから切実な訴えが数多くよせられています。
 「私の父親も兄も、この病院で死ぬまでお世話になりました。百年も続いて地域に根付いた病院をつぶさないでほしい」「九十一歳の母親に付き添っています。私が家事や仕事の合間に送って行けたのに、本郷になったらそれもできません」「分院は近いし気楽に行ける病院で戦前からお世話になっています。いろいろな科で病気を直してもらいましたので廃止になったらどうしようかと胸がつまる思いです。何とか残してほしい」「夜でも、何時でもきてくださいと、とても親切な病院なのに…」「年をとってから近くに病院がないと心細いので引っ越しもせずにいました。病院の方が移転するとはショックです」「人の命にかかわる病院の存廃については住民の意見、納得のいく説明をしたうえで決定するのが民主主義の基本だと思います。本郷に新病院を建築するのが理由ならば、せめて外来だけでも残してもらいたい」。住民の訴えは、あげればきりがありません。
 東大分院は、明治の時代から、大正、昭和、平成と百年にわたって地域医療をにない、地域住民のなかに深くとけこんできた病院です。「大学病院は、特定機能病院として高度な医療を提供するためのもの。地域の第一次医療は、開業医などのかかりつけ医制度で」という言い分は、一般論としては分からない訳ではありません。しかし、東大分院の周辺では、開業医が年々少なくなり、地域の人達にとっては、まさに東大分院が夜でもみてくれる親切な「かかりつけ医」的役割をも長きにわたり果たしてきたのです。
 昭和五十九年に統合の問題が発生したとき、文部大臣が鳩山衆院議員に対して外来を残すと約束し、その後も「プライマリーケアを残してほしい」との文京区の要請にたいして、昨年の七月二十九日、東大医学部長が「規模は小さくても残していきたい」と答えるなど、一貫して「外来は残す」との立場をとってきたのです。 それが、今年四月になって
急に「残せない」と言い出し、七月に廃止発表をしても、地域の皆さんが納得できないのは当然だと思います。私共は、この間、小竹ひろ子都議や緒方靖夫参議院議員などととも
に、文部省や東大側に住民の願いの実現を訴えてきました。
 地方自治体の使命は、住民の暮らしや健康、安全を守る事です。その長として区長が、
先程私が述べたような地域住民と患者の切実な声を是非とも東大側に伝えていただきたい。そして住民の切実な願いを実現するために、最善の努力をしていただきたいと思います
。区長の心ある対応を期待して答弁を求めます。
 以上で、私の質問は終わりますが、答弁のいかんによっては、再質問を留保いたします。
 ご清聴ありがとうございます。



二〇〇〇年区議会第四回定例会での代表質問

  質問者 高畑ひさ子 議員


  区議会第四回定例会にあたり、私は日本共産党文京区議団を代表して、区長にたいし、リサイクル問題、都バスの路線存続問題、男女平等参画社会と子育て支援、来年度予算編成に関して質問いたします。

 まず最初は、リサイクル問題についてです。
 全国で、一般廃棄物と産業廃棄物をあわせて、年間四億八千万トンも排出されています。このうち一般廃棄物の七八%が焼却され、その焼却ごみのカスと焼却されないごみなどをあわせて七千万トン以上が、毎年この狭い日本に埋められています。重大なのは、膨大な量のごみ処理による健康破壊、環境破壊が著しく進んでいることです。
 ごみ焼却で発生する猛毒物質のダイオキシンは、ガン、奇形、アレルギー、生殖異常などの原因になると言われており、その影響が全国で大きな問題になっています。ダイオキシンが心配で、お母さんが赤ちゃんに母乳も飲ませられないという事態や、神奈川の藤沢市では焼却炉メーカーが高濃度のダイオキシン汚水を川に垂れ流したため、そこで釣った魚は食べないようにという警告を行政がだす事態もおこっています。私たちだけでなく、子や孫の代まで重大な影響を及ぼすのですから、汚染源を根絶する対策が緊急に必要です。そのためには、行政や製造メーカーの責任を明らかにするとともに、住民の環境を守る行動の高揚が必要です。
 四月から清掃リサイクル事業が区の仕事になったことからも、リサイクルは一層重要です。区として分別回収をさらに徹底すること、そのためにも区内のストックヤードの整備などの取り組みが求められていますが、区長のリサイクルへの決意を伺いたいと思います。
 また来年四月から施行される「家電リサイクル法」は、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の四品目について、家電メーカーに製品のリサイクルを義務づけた法律ですが、自治体や消費者に大きな影響をあたえる内容を含んでいます。
 現在、東京都で排出される家電四品目の総量は、約百五十万台と推定されており、このうち約八割は小売店ルートで回収されて産業廃棄物として処理され、残り二割を自治体が粗大ごみとして収集・運搬、処理をしています。いま区清掃事務所が家電商品を引き取る際の手数料は、品目と大きさにより五百円から千九百円ほどです。
 ところが九月に家電メーカー各社が公表した引き取り料金は、冷蔵庫四千六百円、エアコン三千五百円、テレビ二千七百円、洗濯機二千四百円という高額なものでした。これでは、現行に比べて消費者の大幅な負担増になります。ですから払えずに不法投棄する人が増えるのではないかという、法律制定の時からの心配が現実のものになりかねません。
 しかも消費者が製品の廃棄時に支払うのはこれだけではありません。消費者はこれに加え、自宅からメーカーの定める「指定取引場所」まで運んでもらうために、小売業者や自治体に別途、収集、運搬料金を払わなければなりません。これでは消費者の負担は、現行の数倍にも跳ね上がります。消費者の負担軽減のために、区としてなんらかの具体的な軽減対策を行う必要があると考えますが、いかがでしょうか。
 また、公園や区道などに不法に投棄された製品については、区が処理しなければなりません。これら不法投棄にたいする予防対策ないし処理などを行政としてどう取り扱っていくのかも伺います。
 私は、リサイクルを効果的に進めるためには、製品の製造から回収、再利用を含む処理まで製造企業が一貫して責任を持つという原則を明確にすることが大前提だと考えます。これをあいまいにしたままでは、リサイクルも進まないことは、容器包装リサイクル法の実情からみても明らかではないでしょうか。現行の法律では、メーカーは痛くもかゆくもなく、問題は解決するどころか、今よりもひどくなることは明らかです。欧州各国は、製造責任を徹底し、リサイクル費用をメーカーに負担させる考え方をとっています。この家電リサイクル法にもメーカーに対する製造責任を求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。そのうえで、家電四品目だけでなく、パソコン、ファックス、コピー機などもこの対象に加えるべきと考えますが、区長の見解をお伺いします。
 次に、区内を走る都営バス路線の再編・整備に関する問題で伺います。
 身近なバス路線は、高齢者や障害者の方々にとっては、他に変えがたい便利で安全な公共交通機関になっています。都が、いろいろな理由をつけて、バス路線を再編の名で合理化し、住民の「足」を奪っていくことは許しがたいことだと思います。
 高齢化社会の到来や、障害者の完全社会参加・ノーマライゼーションが叫ばれている時代に、都営バスの重要性は、ますます高まっているのが実情です。この区民の「足」を確保する立場から、すでに区長も区議会議長も都知事などに[水59]路線の存続と、[茶51]路線の短縮をしないよう申し入れをされました。
 わたしたちも先日、[水59]路線のバス停で乗客へのアンケート活動をおこないましたが、バスをまっていた人達からは、「病院に行くのに利用している」とか、「地下鉄の階段は大変なので、バスがなくなったら本当に困ります」という切実な声が寄せられています。
 こうした声があるにもかかわらず、都は区民の代表である区長の要請書にも答えず、すでに運輸省にたいし路線再編の許可申請を出したということが伝えられています。これが本当なら、都の態度は許しがたいものですし、バスの利用者はもちろん、都にたいする要請を早急におこなわれた区長や議長の行動をないがしろにする非礼な対応をしたことになります。
 区長、こうした都の態度を許せますか。
 いまの都の姿勢を見ていると、バス路線を守ることについても、いっそうの奮闘が求められていると考えます。 高齢者クラブのみなさんやバス利用者に訴えて、区長が先頭に立ち、都にたいする〃直訴〃をしていこうではありませんか。そして、区民の重要な「足」として利用されているバス路線の存続をはかるよう、運輸省への要請や都への一層の働きかけを行うとともに、区民ともども運動を起こすことを求めて、区長のご見解を伺うものです。

次に、真の男女平等参画社会の実現と子育て支援について伺います。
 国は「男女共同参画社会基本法」が成立したのをうけて、男女共同参画審議会を設置し、今年の九月に「男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方−二十一世紀の最重要課題−」を決定し政府に提出しました。この答申は、男女共同参画社会の実現が二十一世紀のわが国社会にとって最重要課題でありながら取り組むべき課題は依然として多く残されており、その解決には継続的で着実な努力が必要であると述べています。
 私は、この国レベルの審議会の答申の指摘にもあるように、男女平等について、特に欧米諸国からみて極端に遅れている「働く場における男女平等」が実現するよう、真剣な取り組みが求められていると思います。いま、文京の「女性行動計画」改定のための検討がされていますが、この点からの平等という位置づけが弱いと思います。まず憲法に位置づけられている女子の差別をなくすことなどの「平等」の視点を、明確にすべきです。
 また日本の場合、二十代後半と三十代前半の女性の労働力の低下、つまり女性が子育てのために一旦仕事を辞めてしまうという、いわゆるM字型現象があります。これを解消していくためには、一九八六年に施行された「男女雇用機会均等法」を実効あるものにしていくために、それを地方自治体として「女性行動計画」にきちんと位置づけていくべきです。
 さらに、介護の社会化といって創設された介護保険制度が、この七カ月の間にさまざまな矛盾に直面し、介護が女性の肩にいっそう重くのしかかってきている現実のなかで、「
介護保険」や「地域福祉計画」と、「男女参画」との関係について、踏み込んだ記述が必要ではないのでしょうか。国の「男女共同参画審議会答申」のなかに述べられているホームヘルパー等の人材確保、研修の充実や労働条件の適正化、特養ホームや痴呆性老人グループホーム等の介護関連施設の整備などの問題も、盛り込んでいくべきです。区長の答弁を求めます。
「男女共同参画社会基本法」第十七条は、苦情の処理等に関する条項ですが、国の苦情処理も相談窓口を置くなどの対応は内容的に不十分であり、地方公共団体の施策については今のところ苦情を申し立てる道が開かれていません。ここに区として条例をつくる大きな意味があるのではないでしようか。文京の「女性行動計画」案に、条例制定の検討があげられていますが、いつ頃をメドとして制定するおつもりでしょうか、お答えください。
女性施策の中心を担っている女性センターは、利用率や稼働率はとてもよいと聞いています。女性登録団体の中には生活費や年金をやりくりして毎週センターを使用し、学習や人との交流を楽しみに活発に活動している方々がたくさんいます。そういった時に、また「女性行動計画」を策定して充実させようとしている時に、区民施設使用料の免除規定を見直して有料にするのでは、逆に後退させることになってしまうのではないのでしょうか。免除規定の見直しを、直ちに撤回すべきです。区長の答弁を求めます。
 国の「男女共同参画審議会答申」のなかで女性の就労率が高まる一方、仕事と家庭の両立が困難であるなど、男女共同参画社会の形成が遅れていることが少子化が進む要因の一つと述べられいますが、いまや、男女ともが家庭生活における活動と仕事との両立をするために少子化対策は最重要課題です。
厚生省は、エンゼルプランの一環として、一九九五年から緊急保育対策等五カ年事業を開始し、保育所運営費及び五カ年事業関係予算を毎年増額するなどして、待機児解消や延長保育や乳児保育などに対応してきました。
 しかし九七年には、なかなか解消されない待機児対策などのためだとして、児童福祉法を改定し、保育所の設置主体への企業などの民間参入や保育所施設基準や保育士の配置基準などの規制緩和を進めたのです。都はこれをうけて、都独自の実施基準を、ゼロ歳児の一人あたりの面積を三・三!にし、一歳児の職員配置基準を子ども五人に保育士一人から六人に一人としてしまったのです。
 いま子どもたちを取り巻く複雑な環境のなかで、子どもの育ち方が大きな問題になっているいま、国も都も少子化対策に全力をあげなれればならないときです。この時期に、規制緩和の名による保育水準の切り下げをするなどとんでもないことです。このようなことが少子化対策を遅らせ、ひいては男女共同参画を遅らせることにつながっていくのではないでしょうか。
 私たちがいまはっきり認識しなければならないのは、今回の児童福祉法の改定によって「措置」が「契約」に書き換えられましたが、第二十四条に明記されている「区による保育の責任」は何ら変わっていないということです。児童福祉法「改正」を理由とした保育水準の低下を許さず、保育予算の大幅増額で五カ年事業の確実な実行や、認可保育園の拡充、一九四八年以来、抜本的改善がされていない施設基準や保育士の配置定数などの見直しを国に強く求るべきです。区長の答弁を求めます。
また八月に、都の規制緩和の通達が各区に出されていますが、区として現行の保育水準を後退させないこと。また待機児解消の具体的な対策を早急に明らかにすること。そのためにも区内に存在する保育する力のすべてを生かすことが必要ですが、区長にお伺いします。
以上、何点かにわたってお聞きしましたが、真の男女平等参画社会実現のために区の「行動計画」がより積極的で、前向きになることを期待して、この項の質問を終わります。

 最後に、来年度予算編成方針の問題についてお伺いします。
 長期化する不況はまったく打開の道が見えません。
 文京区の地場産業といわれる印刷・製本関連の中小零細企業では、大企業による価格破壊や単価切り下げなどで、経営はますます深刻になっています。また区内商店は、自民党政治による一連の規制緩和で重大な影響を受けるとともに、消費税の増税と個人消費の落ち込み、大型店などの無秩序な営業により、生活と営業は深刻です。区内の建設業協会では、「工事量の減少による原価割れ、異常なダンピングに苦しみ」この間、倒産廃業は十社以上になっています。また十月からは、六十五歳以上の高齢者からも介護保険料が徴収され「利用料が重くて介護を減らしたのに、このうえ保険料なんて払えない」などの悲鳴があがっています。このように中小業者や区民のおかれている実態は、大変な状況にあり、それだけに「住民福祉増進」をかかげる文京区政の果たす役割は益々重要になっています。
 ところが、煙山区長は、区の財政が大変だということで、来年度の予算編成方針で各部単位とはいえ事業経費、維持管理費、維持補修経費など一五%カット、団体補助金の一律一五%カットを打ち出し、現在その作業が進められています。これに対し、区民や各種団体からは、さまざまな声があがっています。区議会正副議長・各会派幹事長と区産業連合会役員との懇談会では、商店連合会、観光協会などから「団体補助金の一五%カットを始め、経常経費の一五%削減を計画しているようですが、これが、実施されれば区民生活や区内産業にも少なからず影響を及ぼすものと思われます」と、心配の声が出されています。それだけではありません。区内の保育園や育成室、小・中学生をもつ父母からは、「父母負担がいっそう増えるのでは…」「子供たちに、いろいろな影響が出るのでは…」との声が出されています。
 事業経費、維持補修経費などの削減によって、たとえば道路補修経費、保育園・育成室などの運営経費や行事費、学校など施設改修費、高齢者や障害者の行事費などの縮小・廃止が行われることになれば、中小業者や子どもたち、高齢者、障害者など広範な区民への重大な影響が心配されます。
 そこで、区長に伺いますが、今回の削減問題では、なぜ一五%なのかという疑問もあります。そのすすめ方も区長のいう「区民参画」とは言い難い状況になっていることが率直な疑問です。まず、これらの内容と現在作業が進められている一五%削減の内容を明らかにしていただきたいと思います。
 第二に、このような予算編成方針について、区民から出されている疑問は、深刻な財政状況になった原因と責任が全く曖昧なことです。
 全国の多くの自治体で、財政危機を深刻にしてきた最大の要因は、住民福祉のための機関という本来の役割から、政府いいなりの大型開発・公共事業偏重の財政運営を進めてきたことにあるのではないでしょうか。文京区も例外ではありません。長引く景気低迷による税収の落ち込みや国の減税などの影響は明らかです。しかし、財政が七百億円規模の文京区で、シビック建設に八百億円を超える巨額をつぎ込んできたこと、さらに、その後のシビック関連経費が三十数億円になっていることも区財政を困難にしている大きな要因であることは明らかです。このことは多くの区民からも指摘されているところです。
 区長は、「シビック建設は、積み立てた基金を活用してきたので行政や福祉に影響がない」と言っていますが、この基金も区民の税金です。文京区の基金も、総額で最高六百七十億円あったうち、中央労政事務所跡地取得の返済金も含めると、シビック関連に五百三十億円もの基金を繰り入れしているのですから影響がないはずはありません。
 当時から私たちが指摘してきたように、第四次基本計画から第五次基本計画で事業規模を大幅に拡大しましたが、このような財政運営が今日まで大きく影響を及ぼしていることも指摘しなければなりません。
 第三に、来年度予算編成にあたって、財源不足額はいくらなのか。また、将来の財政見通しはどうなのかなど明らかにされていないことです。
 財政の現状認識では、総務区民委員会の中で、「他区では財政危機宣言など出して財政再建計画を出しているが、文京区はどうなのか」との質問に対し、「本区は結論から言うと、まだそういう状況になっていない」との答弁でした。また、財源不足額はどのくらいになるのかについては、明確な数字は示しませんでしたが、来年度の財源不足額は五十億円前後になっているのではないでしょうか。ところが、他の所では、六十五億円足りないと言い、経費削減では、いわゆるA経費とC経費で十五億円、B経費で十六億円の削減を言っていますが、これらの内容と、二〇〇四年までの財政見通しを示していただきたいと思います。区長の明確な答弁求めます。
 今回の文京区の手法は、石原都政がこの間行ってきた「一般財源に焦点をあて、枠をはめて、経常経費を削るやり方」とまったく同じであります。
 区長は、区報ぶんきょうの『きょうも元気』の中で財政問題について一定の見解を示していますが、区財政が大変だ、大変だというならば、現在の財政状況と将来の財政見通しを「区報ぶんきょう」で示し、区民の理解と協力を求めるべきだと思います。今回のような、各部単位一五%削減というやり方はまったく安易なやり方であり、到底認められません。きちんとした財政指標を区民に示したうえで、基金の活用や無駄と浪費の削減についても明らかにすべきであり、今回の一五%削減は一旦撤回して取組むことを求めるます。区長の見解を伺います さらに、今回提案されている区有施設の使用料・利用料の値上げと無料制度をなくす問題です。
 私たちがアンケートや聞き取りなど行うなかでは、無料制度をなくすことについては賛成意見もありましたが、多くは現在の施策を残してほしいというものでした。
 「施設使用料の減免制度は、区民の小さいサークル活動や勉強会活動の大きな支えです。区長のいう『区民参画』や『区政のパートナーとしての区民』というのは、こうした草の根の小さな活動を区が支え、活動の活性化をはかって初めて実現します。削減の対象は本末転倒です。」とか、「高齢者の団体ですので、出費はなるべく少ないほうがよいです。」など、切実な要望が寄せられてきています。
 区長は、わが党の来年度予算編成に関する要望書提出の際、「使用料は半額の負担をいただくが、会の皆さんが負担すれば少なくてすむ。何でもタダがいい訳じゃない。無料だと活動意欲もなくなる、有料だともっと利用も増えるのじゃないか」と語っていましたが、さまざまな「会」の皆さんの取り組みをどう見ていらっしゃるのか耳を疑い、区民の感覚と区長の認識にずれがあるのではないかと思いました。
 私は、あらめて区長として住民自治や社会教育振興の立場から、各団体の役割などに応じた政策的判断で免除規定が存続されることを求め、区長の見解を伺います。
 以上で、私の質問を終わりますが、答弁のいかんによって、再質問を留保いたします。
 ご清聴ありがとうございました。