2008年文京区議会第3回定例会
日本共産党文京区議団
代表質問 高畑ひさ子区議

2008年9月9日(火)


内容
◎07年度決算と来年度予算編成にむけての要望 ―くらし、営業、健康、教育など―
◎廃プラスチックを燃やすサーマルリサイクルは温暖化対策に逆行
◎都立駒込病院・大塚病院は民間任せでなく都立都営で
◎第3次行革で検討中の区立図書館への指定管理者制度導入は問題





07年度決算について、切実な区民要求に応える来年度予算編成を
高畑ひさ子区議

 まず、2007年度決算と2009年度予算編成について伺います。

 2007年度は、前安倍内閣のもとで、大企業や大資産家には減税の大盤振る舞いをする一方で、国民には定率減税の全廃、雇用保険への国庫負担金や生活保護費の削減など社会保障予算が大幅に削られ、貧困と格差がますます広がりました。なかでも定率減税全廃が、区民9万9千人に影響を与え、約7億5千万円の負担増となりました。その一方で区財政は、心配された税源移譲に伴う特別区民税の31億円の減収分が、07年度の最終補正において財政調整交付金で補填されるなど、2007年度も実質収支は28億円の黒字決算となりました。

 基金の総額は、今年度9月補正で積み立てる14億円を加え、400億円を超えるなど、潤沢・良好な状況で推移しているといえます。なお、08年度の決算から適用される自治体財政健全化法の施行については、福祉や教育などの住民サービスの後退と負担増を強いる「地方行革」の推進と、国による自治体統制強化の道に直結するもので地方分権に逆行するものと強く指摘しておくものです。

 こうしたもとでの、2009年度予算編成は、前区政の時からの各部枠配分による予算編成にとらわれることなく、子どもの医療費無料化の中学校3年生までの拡大や、妊婦健診の公費助成の拡大に続く、思い切った暮らし応援、高齢者介護、障害者福祉、子育て支援、住宅対策に積極的に取り組む予算にすべきだと考えるものです。

 私たち区議団は、今年も来年度の予算編成に向けて、特養ホーム、小中学校をはじめ80を超える団体と懇談を行い、来年度予算編成に向けた切実な要望をたくさんお聞きすることができました。以下、緊急を要する問題については、一刻も早く実現するよう強く求め提案いたします。

 第1に、原油高による原材料の急速な値上がりで、区内中小企業の経営と区民生活に重大な影響がでています。原油や原材料価格の高騰を製品価格に転嫁できず、コストアップが経営を一段と厳しいものにしている中小企業に対し、中央区では緊急対策として、実質年0.1%の低利融資制度を8月18日から開始しました。文京区も中小企業に対する原油・原材料高に対応した区の特別融資や経営相談の拡充、建築資材等への単品スライド条項の適用実施など緊急の支援策を行うべきです。

 入浴客の減少で苦しい経営を余儀なくされている公衆浴場は、重油・ガスなどの燃料費の高騰で一段と厳しい経営が強いられています。区民の衛生と健康を守るために年々減少を続ける浴場を、これ以上減らさないという区の姿勢を明確にすることが問われています。その上にたって、区として燃料費の補助を行うなど早急に対策を講ずること。また、人件費補助や上下水道・電気代補助の創設など総合的な対策を急ぐこと。浴場組合が提案し、新宿区なども行っている、障害者や母子・父子家庭、生活保護世帯の方々に共通入浴券などを配布する事業を実施すること。

 第2に、区内商店街は商店が減少しつづけシャッター通りが増え商店街の装飾灯を維持するのが大変困難になっています。江戸川区では装飾灯の電気代の補助を15%のメンテナンス料も含めて115%補助しているのをはじめ、世田谷、杉並、豊島、練馬区などでも100%の助成をしています。商店街の装飾等は防犯灯の役割もあるのですから、区として電気代の全額補助に踏み出すべきです。

 第3に、生活保護世帯の問題では、厚生労働省は4月、移送費について、使える範囲を緊急時などに狭め、受診できる医療機関を福祉事務所管内にするなどの「移送費支給の原則廃止」を通知しましたが、医療を受ける権利、最低生活を侵害するとして、6月には、通院交通費削減を撤回する通知を送付しました。その後これを徹底するために7月、「事実上撤回だ」との舛添厚労大臣の発言録を添付した事務連絡を行いました。この趣旨にそって、区としてもこれまで通りの支給となるよう徹底すること。また、健診の問題では、特定健診への変更により、昨年までは全員に届けられた受診券が、今年度から申請しなければもらえない仕組みになったことは、明らかに後退です。従来通り、40歳以上の生活保護者全員に区から事前に受診券を送付すること。

 第4に、特定健診については、胸部レントゲンや心電図などの検査項目をこれまでと同じように実施できるようにし、検査時期については希望によって柔軟にできるようにすること。健保家族の方でも国保加入者と同じように気軽に身近なところで健診が受けられるように、保険の種類によって違いがでないようにすべきです。また、乳がん検診は、希望者が毎年受診できるよう予算措置を講ずること。前立腺がん検診を区として実施すること。

 第5に、昨年12月の都議会で都内に居住するぜんそく患者の医療費を無料にする条例が成立しました。都内に1年以上居住するぜんそく患者であれば誰もが、入院なども含めて自己負担なしで治療を受けることができます。ぜんそく患者医療費助成制度の周知徹底のため、特に区の医師会、医療機関への働きかけを強化をすること。申請書類に必要な住民票を北区、千代田区、港区、などのように無料にし、また足立区のように申請書類の簡素化を求めます。患者の1泊リハビリ旅行は復活すること。大気汚染の測定局を都と協議し春日町交差点付近に再度設置すること。

 第6に、小中学校将来ビジョンの年次計画が廃案になったことから、改築が先送りとなっている六中の改築を急ぐことを求めます。また、改築された学校と古い校舎のままの学校では教育環境の格差が歴然としています。明化小PTAから「少なくても1年に一度、図書室のカーペットのクリーニングをして欲しい」との要望に、教育委員会は「予算等も勘案の上検討していきたい」と答えていますが、改築された学校には年1回の学校中のカーペットクリーニング予算化されています。直ちに予算をつけクリーニングを実施すべきです。また、特別教室の冷房は、改築された学校はすべて設置されているわけですから、格差を放置せず、特に暑い中でも使用する図工室を最優先させ、冷房化を急ぐべきです。

 また、学校は災害のときの大切な避難場所でもあります。築60年以上の誠之小、小日向台町小の改築も年次計画を立てて改築すること。根津・林町小の校舎や三中の体育館などの抜本的な雨漏り対策を急ぐこと。そして、古いトイレの抜本的改善に本気で取り組むことを求めます。林町・大塚小、文林・本郷台中など暗い、狭い、痛みがひどいトイレの改修、湯島・礫川・柳町・駕籠町・誠之小などに洋式トイレの設置、大塚・駕籠町小のトイレに男女の間仕切りの改善、また全校で業者による特殊清掃はせめて1年に1回は行うこと。

 音羽中学校は、隣接する校庭を持たないことにより、生徒の健全な心身の発達を保障する教育施設としては極めて不備な学校となってしまいます。「隣接する校庭」を確保するために、新大塚公園は現状のまま存続させることを前提に、文京区としてあらゆる条件を検討し確保できるよう努めること。

 第7に、地方税法の「改正」で、来年10月から65歳以上の方の住民税も公的年金から天引きされます。これまでも、介護保険料、後期高齢者医療保険料が天引きされ、この10月からは国民健康保険料の天引きもはじまります。これ以上、年金から引かれたら、受け取る年金は一体いくらになるのか。自主申告、自主納税が本来のあり方です。区民の生活を度外視して、税を「奪い取る」に等しいやり方は問題です。国に対し、見直しを求めるべきです。以上の要望に、区長の前向きな答弁を求めます。




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(区長答弁)

 はじめに、原油・原材料高騰への対応についてのお尋ねですが、中小企業向け融資あっせん制度においては、不況業種向けの「緊急事業資金」のほか、「経営環境変化対策資金」をすでに設け、実質0.3%の低利融資を行っております。

 また、経営相談についても、事業者の要望に応じて巡回相談を実施しているところであります。
次に、建築資材等への単品スライド条項の適用についてのお尋ねですが、本区においては、工事請負契約書に、いわゆる「単品スライド条項」を規定しておりますが、現在、工期内に主要な工事材料の価格に著しく変動を生じる工事はないと考えており、当面これを適用する考えはございません。なお、現在、請負業者からの具体的な要望もございません。

 次に、公衆浴場への補助についてのお尋ねですが、燃料費高騰に対する対策としては、ガス化への切り換え補助を含め検討を行っているところです。また、公衆浴場の総合的対策としては、設備資金に対する利子補給や基幹設備補助など様々な施策を実施する他、今年度、新たに「出会いの湯」補助事業を開始したところです。

 次に、障害者、母子・父子家庭、生活保護世帯への入浴券の配布についてのお尋ねですが、障害者、母子・父子家庭への入浴サービスについては、月2回、湯遊入浴デーを実施しており、現在のところ新たに入浴券を配布することは考えておりません。

 また、生活保護世帯への入浴券の配布については、第二回定例会においてお答えしたとおり、生活保護基準が妥当な水準にあると考えており、入浴券の支給を復活する予定はありません。

 次に、商店街装飾灯の補助率の引き上げについてのお尋ねですが、商店会所有の街路灯につきましては、商店街の活性化と安全なまちづくりの一助とする観点から、すでに2分の1の電気代補助を行っており、補助率を引き上げる予定はありません。

 次に、生活保護世帯に対する通院交通費についてのお尋ねですが、4月以降も、必要な医療を受けるための交通費を従来通り支給しております。次に、40歳以上の生活保護者に対する健診について、区から事前に受診券を送付するべきとのお尋ねですが、今年度、特定健康診査制度が創設され、医療保険者に健診の実施が義務付けられました。区では、生活保護を受給されている方に対しまして、健康増進法による健康診査を実施することとし、全員に案内を送付いたしました。しかし、すでに治療中の場合は、健診の必要がないことなどから、必要に応じて、お申し込みをいただくこととしております。

 次に、特定健診の検査項目、実施時期についてのお尋ねですが、特定健診における検査項目については、公募区民を含む「文京区特定健康診査等実施計画検討協議会」において協議を行い、区の独自項目として、昨年度までと同様に、医師の判断により胸部レントゲンを追加実施することとしました。心電図検査等の特定健診における詳細な健診項目については、国が実施基準を定めており、現在のところ、変更する予定はありません。

 実施時期については、協議会の意見をふまえ、誕生月により2か月の期間を設定しておりますが、ご希望に応じて変更するなど柔軟に対応しております。

 次に、健康保険加入者の家族の受診についてのお尋ねですが、特定健診の実施は、医療保険者に義務付けられているため、区がすべての区民に健診を実施することはできません。ただ、医療保険者の代表者が、区内の地区医師会と健診委託契約を締結したことにより、多くの健康保険加入者のご家族の方も地域の身近な医療機関において、受診できる体制になっております。

 次に、乳がん検診を毎年実施すべきとのお尋ねですが、本区においては、有効性の確立した精度の高い乳がん検診の実施に努めております。国の指針では、受診間隔については、2年に1回が適切とされており、毎年実施する予定はございません。

 次に、前立腺がん検診を実施すべきとのお尋ねですが、平成20年3月の厚生労働省の研究班報告では「死亡率減少効果の有無を判断する証拠が不十分であるため、対策型検診として実施することは勧められない。」とされており、有効性についての評価が確定していません。

 したがいまして現在のところ、区として前立腺がん検診を導入する考えはございません。

 次に、ぜんそく患者の医療費等についてのお尋ねですが、本年8月からの対象年齢拡大に際しまして、東京都は都医師会を通じて周知に努めてまいりました。区としても、区報を含め、引き続き東京都と連携して周知に努めてまいります。

 申請に必要な住民票の無料化につきましては、他の諸制度との整合性の観点から今後の検討課題とさせていただきます。なお申請書類については、東京都の様式に従っており、区単独で変更する予定はございません。

 また、平成14年まで実施されていた3泊4日の「ぜん息児サマーキャンプ」につきましては、短期間の指導よりも日常生活に沿った長期にわたる療養指導を中心とする方が有効であると考えており、再開する予定はありません。

 次に、大気汚染の測定局についてのお尋ねですが、自動車排出ガス測定局は、東京都が、大気汚染防止法に基づき、地域バランスを考慮し、都内全域に35箇所の測定局を設置しております。

 春日町にありました自動車排出ガス測定局は、平成6年9月に廃止されましたが、現在は同じ春日通りの大塚3丁目で継続して、測定を行っておりますので、春日町交差点付近にさらに再度設置するために、東京都と協議することは考えておりません。

 次に、住民税の公的年金からの特別徴収についてのお尋ねですが、個人住民税の公的年金からの特別徴収につきましては、まずは法に基づき円滑な実施に努めるのが私の責務と考えております。制度の是非については、国政の場で議論されるべきものと考えます。

(教育長答弁)

 教育に関するご質問にお答えいたします。

 はじめに、学校施設改修等に関するいくつかのご質問にお答えします。

 まず、第六中学校につきましては、来年度、基本設計と実施設計を行いたいと考えております。次に、図書室等のカーペットのクリーニングにつきましては、今年度、全学校において、夏休み期間中に実施いたしました。

 次に、特別教室の冷房化についてですが、特別支援学級設置校の特別教室については、来年度より、計画的に冷房化を進めてまいりたいと考えております。また、その他の小・中学校の冷房化されていない特別教室につきましても、冷房化の検討を進めてまいります。

 次に、老朽校舎の改築につきましては、区全体の計画の中で検討してまいります。また、雨漏り、トイレの抜本的な改修等につきましては、応急的な対応を行いながら、大規模改修等の計画と併せて検討してまいります。トイレの特殊清掃につきましては、必要に応じて、順次、実施しております。

 次に、音羽中学校校庭に関するお尋ねですが、区立中学校で最も広い運動場を活用して、さまざまな体育の授業や、充実した部活動を実施することにより、生徒の体力向上や教育環境の向上が図られるものと考えております。


 廃プラスチックを燃やすサーマルリサイクルは温暖化対策に逆行



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障害者施策にについて
高畑ひさ子区議

 次に、ごみリサイクル問題について伺います。

 7月の洞爺湖サミットの最大の焦点は、地球温暖化問題でした。砂漠化の進行、海面上昇などで食料不足や飲料水の枯渇、生態系の破壊などすでに世界各地で深刻な影響が出ており、2050年までに地球温暖化の主原因である温室効果ガスの排出量を全世界で半分以下にする必要があるとして地球規模で取り組むことが確認されています。政府は日本の温室ガス排出量を現状に比べて60〜80%削減など低炭素社会実現のための取り組みを発表し、東京都も環境確保条例を改正して国に先んじて大規模なCO2排出事業所に対する総量削減義務と排出量取引制度を新たに導入するなど温暖化対策を強化する方向をみせています。

 そのような中で、足立区は、これまで「焼却が最適」だとして4月からサーマルリサイクルに踏み出したものの、6月議会では、「廃プラの再資源化は、資源循環型社会を構築していく上で不可欠なもの。今後、再資源化技術の進展や再生品の品質向上を見据えながら、廃プラの資源化を検討する」と答弁し、区民から出された陳情に対しても、「廃プラの資源化は必ずやる」とも述べ、サーマルリサイクルからの方向転換を明らかにしています。

 区長は7月2日の庁議で、「遅れている環境対策に取り組む努力が重要」だと発言し、来年度予算編成方針の重点的施策の2番目に地球温暖化対策の強化を掲げています。来年度予算編成を待つまでもありません。いまこそ実行すべきです。地球温暖化防止ための区の責任を改めて認識し、そのうえでサーマルリサイクルを中止し、リサイクルに重点をおいた政策に切り替える決断をする時ではないでしょうか。お答えください。

 サーマルリサイクルについては、「新しいごみの分け方」と題して、区民説明会が行われ、区報などでも周知が始まっていますが、とても区民合意がなされたとは言いがたいものです。1番は、長年燃えないごみとして出されていたプラスチックが、なぜ10月からは燃えるごみになったのか、その最大の理由であるサーマルリサイクルとは何かという区の説明は、「専門的に話しても理解できないから」という対応です。2番目は、「最終処分場では限界があり、一日でも長く使用していくため」と説明していますが、処分場に廃棄される八割が土砂などの産業廃棄物などで、一般廃棄物は二割しかなく、そのうち廃プラは体積で1割、重量で5%に過ぎないというデータもあります。3番目は、廃プラリサイクルをやるためには費用がかかる、との説明ですが、豊島区など11区ではすでに廃プラリサイクルに取り組んでいるではありませんか。また、説明会の中での区の対応は、「どんどん燃やせ」というものであり、「急いで再資源化に走るより、サーマルがベターであり、進めるべき」という発言がありましたが、本当に区長も同じ認識なのでしょうか、お答えください。

 現在、自治体の施設で温室効果ガスを1番多く排出しているのはごみの焼却施設だといわれています。千葉市では、市の施設全体の温室効果ガス発生の52%をごみの焼却施設が占め、神戸市でも5割を占めているということです。その原因は、石油を主原料としているプラスチックごみの焼却量の増加です。廃プラスチックの焼却量の増加が温室効果ガスを増やし、地球環境の負荷増大となっているのです。ですから、自治体の温室効果ガス削減のためには、ごみの焼却量削減が最も重要です。

 豊島区では、「23区ナンバーワンのリサイクル体制をめざします」と先進的な資源回収システムを構築すると内外にアピールしています。それに引換えわが区では、07年度は10月からペットボトルの集積所回収が始まったことが、前年に比較して減量となりましたが、06年度区収集ごみの人口1人あたりの1日のごみ量は、23区中ワースト10番目という不名誉な順位を記録しています。 

 そもそも国が01年に決めた廃プラスチック処理に関する基本方針では、あくまでも「発生抑制」が第1、次に「再生利用の推進」、それでもなお残ったものについては、埋め立てではなくサーマルリサイクルをとしており、いきなり熱回収を奨励しているわけではありません。また5月13日の区長会で合意した「負担の公平・役割分担」も、検討会の中で、清掃工場のない区の取り組みについては、(ア)ごみ減量に向け、向こう10年間で区民1人当たり20%を超える減量目標を各区の責任において設定し、その実現に向け積極的に取り組む(イ)サーマルリサイクルの本格実施に際し、容器包装リサイクルプラスチックについては、資源化の徹底を図る、加えて圧縮梱包施設についても、確保に向けて取り組むよう求められています。

 区民はごみの分別努力を長年やってきました。だからこそ区は、トップランナーを目指すといってきたわけですから、そうした区民の努力を水泡に帰すことのないよう、焼却して減量ではなく、徹底したリサイクルでごみ減量し、温室効果ガスを減らす方向をめざすことです。そのためには、シビックセンター低層階見直しPT施設現況調査結果に「審議会等からリサイクル拠点の確保を要請されているとともに、環境関係NPOからも拠点確保要請がある」と報告されているように、リサイクルの拠点確保のためにもリサイクルプラザを復活することを求めます。また、国に対し、廃プラなどの容器包装を生産、使用する企業への負担を求める「拡大生産者責任」を強力に推し進めるよう要求すべきと考えます。改めて、区長の考えをお聞きします。




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(区長答弁)

 次に、ごみリサイクル問題に関するいくつかのご質問にお答えします。

 まず、サーマルリサイクルについてのお尋ねですが、廃プラスチックについては、収集や処理に要する多額の経費負担や、資源化施設の整備、区民の分別の負担など様々な課題があります。また、廃プラスチックの資源化の現状では、回収された廃プラスチックのうち製品化できるのは約3分の1であり、残りは残渣として焼却されております。したがって、サーマルリサイクルが現状では最良の施策であり、私の認識も同様であります。

 次に、リサイクルプラザの復活を、とのお尋ねですが、リサイクルプラザは、民間のリサイクル市場が拡大する中、運営上・経営上様々な課題を抱えていたことから廃止に至ったものであり、リサイクルプラザを復活する考えはありません。

 プラザの廃止を新たなリサイクル事業への契機ととらえ、フリーマーケットなど時代に即した新たなリサイクル事業を実施してまいります。

 次に、「拡大生産者責任」に関しての国への要望についてのお尋ねですが、廃プラスチックなどの「拡大生産者責任」については、全国都市清掃会議や大都市清掃事業協議会等を通じ国に対して要望をしております。


 都立駒込病院・大塚病院は民間任せでなく都立都営で




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待機児童対策は公立保育園増設を基本に、国の保育行政後退させるな
高畑ひさ子区議

 次に、都立駒込病院と大塚病院の問題で伺います。

 石原都知事は、1999年就任以来「都立病院はいらない、民間に任せればよい」と、16あった都立病院のうち1つを廃止、3つを保健医療公社に移管し、現在12ヵ所にしてしまいました。さらに今後、3つの小児病院を統廃合し、1病院を公社化、残るすべての病院を、PFI方式を導入する病院も含めて都立直営から地方独立行政法人化する方針です。

 都立病院は、民間病院ではやりきれない不採算医療、僻地医療や救急・救命医療、感染症や精神治療、災害医療などを担っています。「地方独立行政法人」化されれば採算のあわないこれらの医療などは維持できなくなります。

 都立駒込病院はPFI事業で、民間の大手企業に施設の建て替え、その後の管理、運営を任せる計画です。全国に先駆けてPFI方式が導入された高知医療センターは、病院経営は赤字続きなのに、PFI契約した大企業には確実な利益が保証されています。滋賀県の近江八幡市立総合医療センターは、PFI導入で、それまでの黒字経営が赤字に転落し、PFI中止の動きがでています。

 不採算であっても都民の医療ニーズがあれば医療サービスを提供することを使命とする都立病院のあり方と、PFI手法は最初から相容れないものと考えますがいかがでしょうか。答弁を求めます。都立駒込病院は、子どもからお年寄りまで何かあったときに頼れる病院であってほしい。これが地域住民の願いです。PFI導入でこのような願いに応える病院として存続できるのでしょうか。お聞きします。

 都立大塚病院は、周産期母子医療、リハビリ、障害者医療、膠原病系難病医療を重点医療としています。全国的な産科医の不足は大塚病院でも例外ではなく、産科医師も助産師・看護師も足りない中で、近隣の県からもお産や母体搬送、集中治療が必要な新生児の収容を一手に引き受けなければならない状況となっていて、大塚病院のさらなる充実が求められています。

 文京区長として、東京都に充実を求めていくべきと考えますが、区長の見解を伺います。民間病院の閉鎖が相次ぐ中で都立大塚病院の果たす役割はますます重要になっています。独立行政法人化でなく、今までどおりの病院としていっそうの医療の充実ができるよう都に求めていくべきですが、区長の答弁を求めます。

 2006年に地方独立行政法人化された5つの大阪府立病院では、06年度決算は13億円の黒字ですが、そのうち、実に17億円が人件費削減という内容です。給与と人員の削減、委託・派遣等徹底したコスト削減がはかられ、経営至上主義の運営がされています。その結果ベテラン医師・看護師の退職に歯止めがかからず、看護師は1年間で200名が退職していきました。

 都立病院は「都民に対して、安定的かつ継続的な医療を提供する」ことが基本的な使命です。医師不足で救急患者のタライまわし、出産ができない、「後期高齢者医療制度」の導入など国民の怒りが爆発しています。こういうときだからこそ、いつでも誰でも必要な医療が受けられる都立病院が求められているのではないでしょうか。区長は第2回定例会の質問に対し、PFIの事業者の行う部分は建物の管理清掃のみであり、都立病院としての診療行為等については、今までと変わらず直営であると答弁をしていますが私が今述べたような大変な実態をよく理解していただきたいものです。都立直営の病院として存続するように東京都に働きかけてください。区長の答弁を求めます。




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(区長答弁)

 次に、都立病院に関するご質問にお答えします。

 都立病院は、東京都が運営しているものであり、区が答える立場にはありませんが、東京都から聞いている説明によると、まず、都立駒込病院改修等におけるPFI手法の活用についてですが、改修後も診療行為等は今までと変わらず都が直営で行い、建物管理や清掃等の診療に直接関わらない分野をPFI事業者に包括的に委託することにより、より効率的で質の高い医療サ−ビスの提供を行うものであり、今後も引き続き幅広い医療ニ−ズに応えていくものと考えます。

 次に、都立大塚病院につきましては、駒込病院を含む都立病院全体を対象に、東京都が定めた「第二次都立病院改革実行プログラム」において、平成24年度までの計画期間中に、地方独立行政法人の制度上の課題や都立病院の運営状況を踏まえて詳細な検討を行っていくこととされております。

 都立病院の地方独立行政法人化やPFI導入は、都としての病院運営をめぐる問題であり、また、「第二次都立病院改革実行プログラム」は様々な医療機能の強化を打ち出している計画であることから、その推移を見守りたいと考えております。したがって区として申し入れを行う考えはありません。






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第3次「行革」で検討中の区立図書館への指定管理者制度導入は問題
高畑ひさ子区議

 次に、「第三次行革計画」で、指定管理者制度導入を検討している区立図書館問題で伺います。

 区の仕事には「コスト優先」や民間委託にはなじまないサービスが沢山あります。この間の、保育園や児童館、図書館などの委託で、はっきりしたことは、委託された職場では低賃金の労働者が身分の不安定な非正規で雇われていることが多く、そのため長続きせずに辞めるなど、人の入れ替わりが激しいことです。

 今年度、真砂図書館等のカウンター業務の委託を受けた(株)日販図書館サービスを例にとって見ると、昨年同様の仕様で、昨年より1300万円低い価格で落札した結果、司書資格を持つ委託スタッフの賃金は前年より低い、時給850円、コンビニの店員以下の時給でなければ雇えないといわれ、半数が辞めました。またカウンター業務全般に責任を負うリーダーも、昨年より250円も低い時給を提示され、これでは月額4万から5万円の減収となると、サブリーダーともども職場を辞めざるを得ませんでした。実際真砂図書館では、この4月、貸し出し返却の処理漏れ、書棚の乱れが多く、資料が探せないなど大混乱が起きています。官製ワーキングプアが存在する委託現場では、経験をつんだ労働者になれない、せっかく培ったノウハウも伝承できない、1年単位の委託契約では1年単位ですから、長期の見通しに立った安定的・継続的な事業運営が出来ず、サービスの質も守れません。区はこうした事態をどのように受け止めているのでしょうか、伺います。

 また、いま区がやるべきことは、5年前から強行した区立図書館のカウンター業務委託の真摯な検証を通じ、サービスの質の低下と官製ワーキングプアをなくすために、思い切った改善の手立てをとるべきではないでしょうか、区長、教育長に伺います。

 東京23区では2007年度までに千代田、大田、杉並、足立の四区が導入し、今年度は新たに板橋、江戸川の2区、港、新宿、練馬は来年度の運営開始で、管理者の公募に着手しています。文京区は今年度、既に2回の図書館検討PTを開き、全館、指定管理者制度導入等、3つのパターンについて、区立図書館内部での比較検討を求めるなど、「指定管理者制度導入先に有りき」の猛スピードぶりが目に付きます。こうした区の動きはこの間の図書館への指定管理者制度導入をめぐる動向を承知してのことなのでしょうか。

 すでに2005年には、日本図書館協会が指定管理者制度導入に関して、(1)地方自治法244条の2第3項の施設の設置目的にあっているか、(2)地方教育行政法三〇条にいう図書館は教育機関である、(3)図書館法一七条で示すように無料の原則がある、(4)選書、廃棄の公平性、公正性の担保、(5)図書館の連携協力によるサービス提供等の視点を示しています。これらの視点については、区の第三次行革図書館検討PTの中でどう検証されているのでしょうか、それぞれ、区長、教育長に伺います。

 また総務省は6月6日、今年度の地方財政の運営についての総務事務次官名の通達のなかで指定管理者制度について「あり方の検証及び見直し」、「公共サービスの水準の確保という選定基準設定の観点」「適切な積算に基づく委託料の設定」や運用について触れています。

 さらに2008年5月と6月、「社会教育法等の一部を改正する法律」の法案審議のなかで、社会教育施設の機能と役割に、指定管理者制度が悪影響を及ぼしていることが取り上げられ、衆・参の文部科学委員会で「付帯決議」が採択されたのです。また参議院委員会で、指定管理者制度による弊害について、質問された、渡海文部科学大臣は、「公立図書館への指定管理者制度導入が平成17年度の調査では1.8lしかない」のは、「指定期間が5年くらいと短く、長期的視野に立った運営が難しい」し、「職員の研修機会の確保、後継者育成が難しい」からで、「指定管理者制度を導入するならば、先の問題を払拭して、懸念が起きないようにしてから導入していただきたい」と述べ、指定管理者制度が図書館になじまないことを認めました。

 私は大変重要な認識だと考えますが、区長、教育長はどう受け止めているのですか、伺います。

 区の第三次行革図書館検討PTは、今後、区立図書館を(1)再任用、非常勤委託を活用した直営体制、(2)全館全室へ、指定管理者制度導入、(3)一館を直営とし、残り全館を指定管理者制度導入等、三つのパターンで区立図書館内部で比較検討を求めていますが、この3案で、先ほど述べた、社会教育法など一部を改正する法律案に対する、衆・参両院での付帯決議、渡海文部科学大臣の答弁等が指摘している懸念を払拭できるのでしょうか、併せて伺います。

 もとより図書館は資料を貸すだけの施設ではありません。区立図書館では、必要な資料をいち早く用意するリクエストサービス、子どもやその保護者の要望に応えられる児童サービス、調べ物の手伝いをするレファレンスサービスなど、昔から全国的に高い水準のサービスを行ってきたことで有名です。これは区の図書館が区の直営で、ベテラン職員から新人職員へと図書館業務のノウハウや心構えをずうっと伝承してきたからではないでしょうか。私も、「図書館は、本を貸し出すだけの仕事だけじゃない。地域の文化を作り育てるところ」「区の直営でやってほしい」と訴えられました。

 ところがいま、区が進めようとしているのは、施設の所有権だけしか残らない丸ごと委託に等しい区立図書館の指定管理者制度の導入です。カウンター業務の委託でさえ大きな混乱や問題が起こるのに、指定管理者制度で、今の質を保ったサービスの提供が可能だとは到底考えられません。これまで区がやっていた図書の選定・購入や廃棄はどうなるのでしょうか。人気のある本やベストセラーが優先的に購入されたりして、利用は少ないが必要な図書や歴史的地域的に貴重な資料の取り扱いがきちんとされるか懸念が残ります。伺います。

 墨田区では区立図書館としての蔵書の公平性、公正性等に課題があるとして指定管理者制度を導入しないことを決めました。

 区の財政は健全に推移しており、サービスの質を落としてまで「図書館行政」のコストを下げる状況ではありません。高い評価を受けてきたこれまでの区立図書館運営に加え、開館日の拡大や開館時間延長など、新たな区民サービスの向上対策は、区の直営体制で知恵と力を結集すれば、実現可能だと考えます。従って、区立図書館への指定管理者制度導入はすべきではないと考えますが、区長、教育長の見解を伺うものです。

 以上で、私の質問を終わりますが、答弁のいかんでは再質問を留保いたします。
 ご清聴ありがとうございました。




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(区長答弁)

 最後に、図書館サービスについてのご質問にお答えします。図書館サービスの充実と委託拡大等については、現在策定中の第3次行財政改革推進計画における重点的な検討項目となっており、教育委員会を含め検討を行っているところでございます。

(教育長答弁)

 次に、図書館の指定管理者制度導入についてのいくつかのご質問にお答えします。

 まず、図書館のカウンター業務委託についてのお尋ねですが、図書館のカウンター業務委託につきましては、平成15年度から段階的に導入し、現在8館1室で実施しております。委託後の効果として窓口対応と接遇が向上したとの評価をいただいております。

 また、カウンター業務委託契約につきましては、一定のサービス水準を確保したうえで、適正な積算の下に、予定価格を設定し、契約しております。

 なお、年度当初において、カウンター業務の一部に混乱もございましたが、その後は職務の習得に伴い、安定しております。

 次に、指定管理者制度導入の検討において、他区での指定管理者制度の導入動向、日本図書館協会が示した視点の検証等についてのお尋ねですが、それらを十分に踏まえ、図書館サービス検討PTにおいて、検討を行っているところでございます。また、図書の選定等についても同検討PTで検討してまいります。

 次に、「社会教育法などの一部改正時における衆・参両院の付帯決議や文部科学大臣の発言」に対する見解と、その懸念への対応についてですが、これらにつきましても、真摯に受けとめるとともに、今後、図書館サービス検討PTにおいて、十分検討してまいります。

 最後に、「指定管理者制度の導入はすべきではない」とのことですが、繰り返しになりますが、現在、図書館サービス検討PTにおいて、開館日の拡大や開館時間の延長等、利用者サービスの向上を図るため、指定管理者制度の導入を含めて、検討しているところでございます。



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